50代女性「噛んだ時に左上奥歯にガリと異音がしてその後ざらつきを感じる」割れた歯を金合金の詰め物で治した症例
2025.03.03
治療前
噛んだ時に左上奥歯にガリと異音がしてその後ざらつきを感じるとお見えになられました。画面下から2番目の歯にヒビが入っていました。
左側の歯(左上7番)にヒビがみられます。このヒビがざらついて感じる原因でした。ヒビから内部で虫歯になる可能性が高く、放置することは得策ではありません。
治療中
左上7番の詰め物とヒビが入った歯質を取り除きました。
治療後
ヒビが入った部分だけに詰め物を入れても容易に取れるため、詰まっていた詰め物とヒビで失った部分をつなげた形の詰め物に入れ替えることになり、上の奥歯で人目につかない場所であるため耐久性があり歯を削る量を最小限に抑える目的でご相談の上金合金の詰め物をお入れしました。
年代と性別 | 50代・女性 |
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はじめのご相談内容 | 噛んだ時に左上奥歯にガリと異音がしてその後ざらつきを感じるとお見えになられました。 |
診断結果 | 拝見すると左上第二大臼歯(左上7番)の歯が割れてヒビが入っていました。 ヒビを舌触りでざらつきを感じておられると判断しました。何らかの拍子で局部に力が入ったためだと思われました。 しみや痛みの症状がないため、表層の一部の歯質にヒビが入っただけと思われましたが、放置すればヒビから虫歯が発生するためヒビが入った歯質を取り除きその部分を含む詰め物を入れることで虫歯を予防する必要があるとご説明しました。またヒビが入って割れた部分だけをプラスチックで詰める方法は、力学的に取れやすく耐久性がないこともご説明しました。 |
行った治療内容 | 現在入っている詰め物を外し割れた部分もカバーする形の詰め物をご提案しました。 詰め物には保険の銀歯、自己負担にはなりますが白いジルコニアやセラミック、現在入っている金合金をご紹介いたしました。 患者様は上の奥歯であるため審美性より耐久性と虫歯になりづらい高い治療精度をご希望になりましたので金合金の詰め物に決まりました。 初日に麻酔で無痛化し入っている詰め物とヒビが入って割れた歯質を取り除きました。(治療中の写真) その後歯を割れた部分を含む形に整形し、仮の歯をお入れして初日の治療を終えました。 次回の来院まで経過を観察しましたが異常が見られなかったため歯型を取り、次のご予約で金合金の詰め物を歯に接着して治療が終了しました。(治療後の写真) |
このケースのおおよその治療期間 | 3回 |
おおよその費用 | 114,010円(仮歯を含む) |
現在の様子 | 幸いにも欠けた部分が小さく歯の内部には問題がなかったため、症状やお困りはなくなりました。 治療後も食生活や日常の問題はみられず安心して噛めるようになりました。 現在は定期歯科検診とメンテナンスで維持されていらっしゃいます。 |
治療のリスク | ・治療中に痛みを伴う場合があります ・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります ・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります |
クリニックより | 今回は異音と舌触りの異常でお見えになられたため、治療が最小限で済み大きく歯を削る必要がなかったことが幸いでした。 しばらく放置されて内部に虫歯ができた後ではこうはいかなかったでしょう。 病気や異常は相手が小さいうちに解消しておくことが歯の寿命にはとても大切なことなのです。 |