60代女性「すり減って噛めていない」被せ物をプラスチックからジルコニアに替えて噛める歯に戻した症例

2025.11.17

治療前

定期検診時に左下第一小臼歯(左下4番)、色調がグレーがかったプラスチックの被せ物の異常な摩耗をみつけ、噛み合わせを調べたら上の歯と噛んでいないことが判明しました。

歯の内部には問題がないため、ご相談の上奥の歯と同じジルコニアの被せ物に入れ替えて噛める状態にすることになりました。

治療後

ジルコニアの被せ物に入れ替えた状態です。今まで噛めておらず、この歯の仕事を他の歯が肩代わりしていましたが、それが解消して他の歯の負担が軽減しました。

年代と性別 60代・女性
はじめのご相談内容 定期検診時に左下第一小臼歯(左下4番)の異常な摩耗をみつけ、噛み合わせを調べたら上の歯と噛んでいないことが判明しました。
診断結果 左下4番にはプラスチックの被り物が入っていました。
そしてプラスチックは耐久性に劣り摩耗しやすいため噛み合う上の歯と当たっておらず、本来この歯がする仕事を他の奥歯が負担している状態です。
日常的な咀嚼面からはさほど気にならないレベルではあっても、この状態が長く続くと他の奥歯にトラブルが起こる可能性があることをご説明しました。
行った治療内容 すでに一番奥の左下7番の歯を失い代わりにインプラントを入れて咀嚼している状態であるため、これ以上歯を失うリスクはできるだけ小さくされたいとのご希望がありました。
プラスチックの色調は白く見た目はいいのですが、材質的に弱く摩耗し耐久性に劣るため、保険の範囲内であれば銀歯、自己負担にはなりますが金合金、ジルコニア、セラミックのご紹介をしました。
1本奥と2本奥には過去にジルコニアが入っているため、今回もジルコニアをご希望されました。
プラスチックの被せ物を外し歯型をとり最終的なジルコニアを歯に接着をして治療が終了しました。
その間は仮の歯を入れて歯が動くことを防止し外見の維持に努めました。(治療後の画像)
このケースのおおよその治療期間 3回
おおよその費用 112,070円(仮歯を含む)
現在の様子 治療後は上の歯としっかり当たっており、他の歯へ負担をかける状態から改善しました。また食生活や日常の問題はみられません。
治療後は定期歯科検診とメンテナンスで維持されていらっしゃいます。
治療のリスク ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、ジルコニアが割れる可能性があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
クリニックより この歯にはレントゲンに白く写っている長く太い金属製の土台(芯棒)が入っています。
神経がない歯の強度は落ちるため弱くもろくなります。
その中に硬くて強い金属の土台が入っているため、強い力がかかるなど何らかの衝撃で弱い方の歯の根が割れるリスクをはらんでいます。
しかしレントゲンから歯の根の中の感染などの問題はなく、長く太い金属を削り取る際に歯を多少でも傷つける恐れがあるため、
ご相談の上今回は元の土台をそのままにし、その上にジルコニアを被せる方法をとりました。