80代男性「銀歯周囲の虫歯が多いので銀歯をやりかえたい」銀歯をジルコニアと金合金に入れ替えた症例
治療前
治療後
年齢と性別 | 80代・男性 |
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ご相談内容 | 以前治療した銀歯の周囲に虫歯が多数見つかったため、年齢的に通院ができる今しっかり治療しておきたいご希望でした。 |
カウンセリング・診断結果 | お口を拝見すると銀歯周囲や歯ブラシが届きづらい場所など虫歯が多数ありました。また右上7番は重度の歯周病で歯を支える骨がかなり溶けてなくなっており、ぐらつきも顕著でしたので保存は不可能と判断しました。(治療前右上レントゲン写真) 右上奥歯(右上6番)左上奥歯(左上6・7番)左下奥歯(左下4・5・6番)右下奥歯(右下4・5・6番)にかなり以前に治療された銀歯が入っていましたが、レントゲン写真から銀歯と歯の間に黒く写る隙間があることが判明しました。(治療前右下レントゲン写真) 隙間があれば細菌の繁殖を招き虫歯になっているか、またはこれから先に虫歯になるか、どちらにしても得なことではありあません。また左下奥歯(左下7番)のハブラシが届きづらい頬側から後方にかけて大きく広い虫歯がありました。多数の虫歯があるものの、今なら神経にまで進行しておらず、早めに治療をするメリットが高いと判断しました。 |
行ったご提案・治療内容 | 残念ながらお出会いするのが遅く助けることのできない右上7番を抜歯し、理想は入れ歯日インプラントによる機能回復ですが、ご年齢とこの歯がなくても食生活の影響は大きくないと考え、抜歯後は何も入れずそのままの状態にしておくことをご提案しました。 右上奥歯(右上6番)左上奥歯(左上6・7番)左下奥歯(左下4・5・6番)右下奥歯(右下4・5・6番)の詰め物を入れ替え、また左下7番の虫歯除去後の詰め物には、現在と同じ保険の銀歯、金合金、ジルコニア、セラミックがあり、プラスチックは詰める場所の噛む範囲が比較的広いため強度的に不足であることをご説明しました。 銀歯と歯の境目の隙間ができる理由は、治療の精度が劣るためです。その理由をお話ししたところ、今回の治療目的が将来の不安をできる限り取り除くことですのでその他の治療をお望みでした。最も治療精度が高い金合金もお考えでしたが、奥様のアドバイスもあり目立つ一部の歯は色調が白いジルコニアを選択されました。 噛み合わせの狂いが見られなかったことと、治療中の食生活を考慮して治療予定全ての歯を仮歯にする治療法ではなく上下左右4ブロックに分けた治療法を採用しました。 |
治療期間 | 約1年 |
治療回数 | |
費用目安 | 1,175,540円(仮歯を含む12本) |
術後の経過・現在の様子 | 治療後も食生活や日常の問題はみられず、安心して食べられるとお喜びいただけました。 |
治療のリスクについて | ・治療中に痛みを伴う場合があります ・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります ・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります |
クリニックより | 以前からお越しであった奥様のご紹介で初めてお見えになられた方でした。奥様のおっしゃるには近頃食事に興味がなくなりご主人の健康が心配であったそうです。食事の作り甲斐もないし、自分の足で治療に通える内にしっかり治療しておきたいとのお話でした。
自分の両親を見ていても老いは色々な形で訪れてきます。通院に期間がかかる歯科治療を足腰に不安がない時代に受けておかれることや、万が一通院がかなわなくなった事態が起きた時にできるだけ歯科治療を避けるためにも治療することは有効だと考え、僭越ではありましたが今回多数の治療をご提案させていただきました。 |
金合金・ジルコニアなど詰め物・被せ物の種類や特徴はこちらをご参照ください。