50代男性「銀歯に穴があいた」金合金の被せものに入れ替えた24年経過症例

治療4年後

4年後

治療13年後

13年後

治療24年後

24年後24年後レントゲン写真

年齢と性別 50代・男性
ご相談内容 24年前に右上奥歯(右上7番)の銀歯に穴があいたとお見えになられました。
カウンセリング・診断結果 拝見すると右上7番に銀歯の被せものが入っており、その噛む部分に穴が開いていました。噛む力が強くまた食いしばり癖がおありのご様子でしたのでそれが原因だと考えられました。銀歯は歯より硬いため滅多なことではこうした現象は起きませんが、噛み合う歯にも銀歯が入っているためだと推察しました。
あいた穴からの虫歯発生だけでなく、穴の下のご自身の歯の摩耗が予想されるため、被せ物を再製作する必要があると判断しました。
行ったご提案・治療内容 神経が残っている歯は丈夫であっても繰り返し過度の強い力が加わることが予想されるため、他の歯の摩耗との調和を考慮して金合金の被せ物をご提案しました。金合金は歯とほぼ同じ硬さであるため口全体の摩耗と協調してくれます。その結果一部の歯に負担がかかることを避けてくれます。さらにセラミックの強い衝撃によって欠けるなどの脆弱性もなく、治療精度がよいため虫歯や歯周病に抵抗する面でも有利だからです。欠点は色合いですが、上の奥歯という位置から人目に触れる場所でないため、メリットの方が大きいと考えました。

現状のご理解と治療方針への同意が得られましたので、銀歯を外し仮の歯に置き換えました。しばらくその状態で日常生活を送っていただき問題がありませんでしたので、歯型をお取りして金合金を歯に接着して治療が終了しました。

治療期間
治療回数 3回
費用目安 74,350円(仮歯を含む)
術後の経過・現在の様子 治療後も食生活や日常の問題はみられません。治療後4年後のレントゲン、13年後の写真、24年後のレントゲンと写真と経時的な変化を見ても問題なく機能し続けています。
治療のリスクについて ・治療中や治療後に痛みを伴う場合があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
クリニックより 24年間の経時的な変化をみると、噛み合う部分に無数の傷を負いながらもこの方の相当強い噛む力に耐え続けてくれています。噛みしめ癖や強すぎる力に負けて他の神経がない歯が割れて失った部分もある中で、長期に渡り維持できているのは神経が残っている歯であることと金合金の被せ物であるこの2つのお陰だと考えています。
このような過酷な環境であっても持ちこたえることができていることから、神経はできるだけ取らない方がいい、そのためには虫歯が進行しない初期の内に治療をするために定期的な歯科検診をお受けいただきたい、そう改めて感じます。

治療の詳細は下記をご覧ください。
無意識の噛みしめや食いしばり・歯ぎしりと対応
金合金(PGA)など詰め物・被せ物の種類や特徴