40代男性「銀歯が入っている歯を舌で触ると穴が開いている」銀歯をセラミックに入れ替えた症例

2023.09.14

治療前

47治療前

 

治療後

47治療後

 

治療8年後

47治療後8年

 

年齢と性別 40代・男性
ご相談内容 右下奥歯を舌で触ると穴が開いているような気がするとお見えになられました。
カウンセリング・診断結果 拝見すると一番奥の右下大臼歯(右下7番)の銀歯と歯の境目に小さな虫歯がありました。(治療前の写真)ご自身で感じておられた穴はその虫歯によるものでした。
痛みなどの症状はありませんでしたが、放置しておくと虫歯が進行する可能性が高いと判断しました。
行ったご提案・治療内容 3通りの治療法をご提案しました。
第一は銀歯をそのままにして虫歯の部分だけを見える範囲内削り保険のプラスチックを詰める方法です。治療が1回で済み費用も最小限である反面、銀歯の下まで虫歯が侵入していると虫歯を見逃す可能性があることと、噛む部分には強い力がかかるためプラスチックは長期間耐えることができない問題があります。
第二は銀歯を外し再度保険の銀歯の詰め物を入れ替える方法です。治療回数は2回になりますが、虫歯を見逃す可能性はなくなります。半面今回の虫歯ができた原因である歯と銀歯がピッタリ合いづらいため、再度虫歯ができるリスクがあります。
第三は歯と詰め物を治療精度を向上させピッタリ合わせて虫歯発生リスクを可能な限り小さくする方法です。難点は費用がかかることです。今回の虫歯発生から同じことを繰り返しては歯が段々弱くなるとのお考えがあり、治療精度を向上させて虫歯発生を可能な限り少なくしたいご希望でした。さらに治療するのであれば、目立つ銀歯より歯と同系色で自然な色調のセラミック(e-max)を選択されました。治療初日に麻酔して銀歯を外し、虫歯で一部深く穴があいた部分をプラスチックで埋めて歯質を保護した上で詰め物に適した形に整形しました。その後仮歯をお入れして初日の治療は終了しました。
次回のご予約まで経過を確認し、問題が見つからなかったため歯型を取りました。次のご予約で噛み合わせ調整後セラミック(e-max)を歯に接着して治療は終了となりました。(治療後の写真)
治療期間
治療回数 3回
費用目安 101,410円(仮歯を含めて)
術後の経過・現在の様子 来院動機の舌が触れる穴もなくなり、大きく口を開けると目立つ銀歯がなくなったことはご本人にとって治療の成果とお考えだと思います。歯科医の立場からすれば銀歯の周囲にあった虫歯も初期で発見できたため歯を大きく削る大掛かりな治療を避けることができたことも大きな成果だと考えています。
現在は今回の気づかなかった虫歯の存在やこうした経験から定期的歯科検診とメンテナンスにお通いです。
治療のリスクについて ・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
クリニックより 最後の写真は治療後8年が経過しています。光の具合で治療後と違って見えますが、残ったご自身の歯の色調と比較すると歯に近似した色調を保っているのがわかります。
噛むことなどの問題もなく以前の歯の状態を忘れる生活をされているそうです。美しさだけでなく同じ歯を何度も治療しないことは歯の寿命を延長できることでもあります。

e-maxなど詰め物・被せ物の種類や特徴はこちらをご参照ください。