60代男性「銀歯と歯の境目が虫歯になり歯が欠けて舌触りが悪い」銀歯を白い詰め物に入れ替えて舌触りを改善した症例

2023.08.26

治療前

 

治療前

治療中(銀歯を外した状態・仮歯を入れた状態)

 

治療中Tek

治療後

 

治療後

年齢と性別 60代・男性
ご相談内容 右下奥歯を舌で歯を触るとざらつくとおっしゃって来院されました。(治療前写真)
カウンセリング・診断結果 拝見すると銀歯の精度がよくないため歯との境目に隙間が見られ、さらに一部の境目の歯がかけて虫歯になっています。
欠けて虫歯になったのか、虫歯になって欠けたのかは不明ですが、放置すればさらに虫歯は進行するため治療が必要でした。
銀歯を外すと銀歯と歯の境目に沿って黒いスジが見え(治療中・銀歯を外した写真)歯と銀歯が合っていないことがわかります。
行ったご提案・治療内容 理想的には詰め物の精度を向上して歯にピッタリあわせることで虫歯の再発を防ぎたいものです。しかし精度向上には費用が伴います。3通りの治療法のご提案をしました。すべての治療法に共通するのは現在の銀歯を外し、虫歯を取り除くことです。
第一は今までと同じ銀歯で修復する方法です。治療精度の問題はありますが、費用を最も抑えることができます。
第二は簡便なジルコニアで修復する方法です。治療精度は銀歯と同程度ですが、プラークがつきづらいため虫歯予防には多少有利に働き、また歯と同じではないものの白っぽいため審美上は銀歯よりはよくなります。保険治療より費用はかかりますが第三の方法よりは抑えることができます。
第三は費用面のご負担は増えますが、治療精度を上げて虫歯などにかかりづらくし、色調も第二より多少良いジルコニアによる修復方法です。この他にも色調が歯とほぼ同じのガラスセラミック、耐久性と精密性に優れる金合金(PGA)の選択肢もありますが、ご希望された費用面と審美面からご説明だけにとどめました。「今までは銀歯を選択してきたが一度新しい素材であり色が白いジルコニアを試してみたい」とのお考えから、第二の治療法を選択されました。初日に銀歯を外して虫歯を丁寧に取り除きました。その後歯型を取りさらに仮歯をお入れしてその日の治療を終えました。(治療中・仮歯の状態写真)
仮の歯を入れることで噛み合わせや歯の位置が狂うのを防止し、また歯の穴にものが詰まったり汚染することも防止するためです。
次回のご予約でジルコニアを噛み合わせを調整した後、歯に接着して治療が終了しました。(治療後の写真)
治療期間
治療回数 2回
費用目安 47,040円(仮歯を含めて)
術後の経過・現在の様子 想像されていたより表面がツルツルしており、歯との段差もなく快適だとおっしゃっていただけました。
咀嚼や噛み合わせなど日常生活上の問題はありませんでした。
治療のリスクについて ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
クリニックより 歯を大切にされたい思いから今までも10年近く定期的に検診にお通いです。時折小さな虫歯が見つかり虫歯が大きくならないうちに早期に治療をされてこられたため、大掛かりな治療や長期にわたる治療が必要ありませんでした。
同時に現在歯をなくす最大の病気となっている歯周病もコントロールされておられ、この10年で失った歯は1本もないいい状態が続いています。
これからもご一緒に守っていきたいと考えています。

ジルコニアなど詰め物・被せ物の種類や特徴はこちらをご参照ください。