50代女性「見た目には虫歯があるとは見えないが、よく食べたものがつまる」虫歯を白いジルコニアで治療した症例

2023.10.09

治療前

 

治療前治療前レントゲン

治療後

治療後

 

 

年齢と性別 50代・女性
ご相談内容 定期歯科健診の際にレントゲン写真で左上第一大臼歯(左上6番)に虫歯があることがわかりました。
カウンセリング・診断結果 手前のインプラントとの間によく食べ物が詰まっていたそうですが、放置していらっしゃいました。見た目には綺麗な歯であるため食べ物が詰まれば取ればいいと安易にお考えだったそうです。
レントゲンの手前のインプラントとの間、白く写っている詰め物の脇の凹みのある部分が虫歯です。歯茎の際に外側から虫歯が確認できました。
行ったご提案・治療内容 放置すれば虫歯が進行するため治療をお勧めしました。
治療のご希望がありましたので、麻酔で無痛状態にして噛み合わせ部分から虫歯まで削っていきました。歯の側面の虫歯ですから、理想的には側面だけを削りたいのですが隣にインプラントや歯がある場合は治療器具が挿入できないためどうしても噛み合わせ面から削っていく必要があります。
それなりに深い虫歯でしたが、まだ神経には虫歯は達しておらず何とか間に合いました。金属製の詰め物は避け耐久性がある材料をお望みでした。一般的なセラミックは見た目が非常にきれいですが噛みしめ食いしばり癖がおありであったため破損リスクを考慮し、強度と耐久性が高く白い色調のにジルコニアをお勧めしました。色合いは歯と似通ってはいませんが、破損に強く歯を削る量を最小限に抑えるための選択です。治療当日は虫歯の深い場所をプラスチックで埋め、歯型を取り、その上から仮歯をお入れしました。後日簡易的なジルコニアインレーをお入れして治療は終了となりました。虫歯が歯茎に近い場所であったため、削る量がそれなりに多くなってしまいました。歯と歯が接触する場所の虫歯であればもう少し小さな詰め物で済んでいました。(治療後の写真)
治療期間
治療回数 2回
費用目安 47,040円(仮歯を含めて)
術後の経過・現在の様子 ご本人が気づかなかった虫歯の進行を止められたことをお喜びいただけました。ジルコニアの色調は歯とは違いますが、上顎の奥の歯であるため人目につかない場所であることを考えるとご本人も許容範囲だとおっしゃっておられます。現在も歯科健診で維持されていらっしゃいます。
治療のリスクについて ・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
クリニックより 健診時の嚙む面から撮った写真(治療前写真)では歯と歯の間にこんな大きな虫歯があることは到底想像できないほどきれいな歯でした。症状もなく一見きれいに見える歯であっても進行した虫歯があることにしばしば出会います。
定期的歯科検診の有用性がここにあります。虫歯ができやすい場所は歯磨きした後でも食べ物が残りやすい場所です。歯ブラシの毛先が入り込みづらい歯の溝や歯と歯の間、人工的な歯と歯の境目などです。
食べ物がよくつまる場所も同じなので、詰まったら取ればいいと安易にお考えになられるのは危険です。つまりやすい場所は治療で解消しておくことで歯を健康に維持することができます。

ジルコニアなど詰め物・被せ物の種類や特徴はこちらをご参照ください。