50代女性「左下奥歯の詰め物がとれた」人体に有害なアマルガム(水銀含有)を除去し見た目がよいセラミックで治療した症例

2025.02.10

治療前

左下奥歯(左下6番)の詰め物がとれたとお見えになられ、頬側に茶色く写っている初期の虫歯がありました。紛失されていたため再製作が必要だと判断しました。

また左上6番と7番に子供のころに詰めたと思われる人体に有害な水銀を含むアマルガムが入っていました。治療当時と違って現在は他の治療材料がありますので、交換された方がメリットが大きいと判断しました。

治療後

ご相談の上セラミック(e-max)の詰め物をお入れしました。咀嚼などの機能面は当然のこととして、歯の色調と調和して見た目にも綺麗です。

アマルガムを取り除いた後、同じくセラミック(e-max)で詰めなおしました。有害な水銀がお口の中からなくなり、虫歯への懸念が回避できました。

その他

治療から6年が経過していますが、噛むことなどの機能面と見た目の自然さは変化していません。ご希望により前回治療後に左下7番の詰め物もセラミックに入れ替わっています。

同じく治療から6年後の上顎です。詰め物の周囲に多少汚れがありますが、問題なく使用できています。

年代と性別 50代・女性
はじめのご相談内容 今朝左下奥歯(左下6番)の詰め物がとれたとお見えになられました。
診断結果 拝見すると左下6番の詰め物が外れており、頬側に茶色く写っている初期の虫歯がありました。とれた詰め物を紛失されていたため再製作が必要だと判断しました。
また左上6番と7番に子供のころに詰めたと思われる人体に有害な水銀を含むアマルガムが入っていました。
アマルガムはその存在自体の問題だけでなく、欠けたり割れることが多いため、そのかけらを飲み込む問題もあります。
アマルガムの縁が丸くなっていることから、すでにその部分は欠けていることが推測されます。
治療当時と違って現在は他の治療材料がありますので、交換された方がメリットが大きいと判断しました。(治療前の画像)
行った治療内容 詰め物の選択肢として保険のプラスチック、銀歯、自己負担の金合金、セラミックのご紹介とそれぞれの特徴やメリット・デメリットをご説明いたしました。
左上のアマルガムを除去し詰め物を入れ替えるご希望がありましたので、3本の治療計画をお立てしご説明したところセラミックをご希望されました。
アマルガムは有害であるため削り取る際に口の中に飛び散らないように注意し、慎重に外しました。
その後上下3本を仮歯に交換し、歯型をお取りし、セラミック(e-max)をかみ合わせ調整後歯に接着して治療が終了しました。
このケースのおおよその治療期間 3回
おおよその費用 315,720円(仮歯を含む3本)
現在の様子 治療後にはものが詰まらなくなったため噛む不自由さがなくなり、食生活や日常の問題はみられません。有害なアマルガムがなくなり白い綺麗な歯に戻りました。
その後はこのいい状態を検診とメンテナンス(クリーニング)で治療後6年間維持されていらっしゃいます。
この治療の後左下7番の手前の歯が一部欠けた部分をセラミックで治療いたしました。(治療6年後の写真)
治療のリスク ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
クリニックより 治療後6年が経過していますがセラミックの美しさは変化ありません。
左下4番に入っていたアマルガムは小さいため保険のプラスチックで詰め直しました。
摩耗しやすく耐久性のないプラスチックを選択しセラミックをお勧めしなかった理由は面積が狭くかむ力が大きくかからないことを考慮したことと、できるだけ歯を削らないことを優先したためです。
状況によって適材適所を考慮するように心がけています。