30代女性「硬いものを噛むと左下奥歯が痛い」除菌治療で神経を取らずにセラミックを詰めた17年間の症例

2026.03.09

治療前

左下奥歯で硬いものを噛むと痛いとお見えになられました。左下6番・7番に銀歯が入っていますが多少の不適合が見られる程度で外見上は大きな問題ではないように一見見えます。しかし噛むと痛い以上、かみ合わせか歯の内部の問題があると思われます。

治療前のレントゲンからは白く写る銀歯の下には多少の影が写っていますが、そう大きな虫歯があるようには見えません。しかし銀歯を外してみると神経近くまで進行した虫歯が2本ともありました。

治療後

深い虫歯を除菌治療で神経を取らずに済ませ、その後セラミックをお入れして治療が終了した状態です。美しさだけに目が行きがちですが、耐久性も兼ね備えています。この後17年間この状態が維持できました。

治療後のレントゲンでも異常は見られません。歯周病もしっかりコントロールできています。

その他

治療から11年が経過していますが、セラミックの美しさだけでなく歯としての機能もしっかり維持できています。

治療から17年後です。治療当時の状態が維持できています。日々の清掃と定期検診とメンテナンスにお越しになる努力なくしては長い年月を維持できていないと思います。

17年後のレントゲンでも問題はみられません。毎日の歯磨きと定期検診時の歯石除去やクリーニングを欠かすことなく継続されていることにスタッフ一同敬意を持ってお迎えしています。

年代と性別 30代・女性
はじめのご相談内容 左下奥歯で硬いものを噛むと痛いとお見えになられました。
診断結果 拝見すると左下6番・7番に銀歯が入っており、肉眼的にまたレントゲンでも特段の異常が見られませんでした。
噛むと痛い症状で考えらえれる最たるものは、噛み合わせの問題か歯の内部の問題です。
ただし銀歯はレントゲンで白く写り内部を確実に把握することができません。
内部に大きな虫歯はなくとも虫歯は完全に否定はできませんとご説明しました。
行った治療内容 左下6番の銀歯を外して歯の内部を確認することをご希望されたため、銀歯を外してみると内部に虫歯がありました。
レントゲンでは明確ではありませんでしたが、神経の近くまで進行しておりかなり深い虫歯です。
確実に虫歯を取り除くと神経が露出する恐れがあったため抗生物質を使った除菌治療をご提案しました。
神経を失うと歯がもろくなり寿命が短くなることが確実だからです。

現状のご説明に納得されて除菌治療をご希望になられたので、当日は治療後に仮の歯を入れて終わりました。
残ったもう一本の左下7番の銀歯も外して内部を見て欲しいとのご希望により、次のご予約で銀歯を外してみました
内部に同じように深い虫歯がありこの歯も除菌治療後に仮の歯を入れてしばらく様子を見ました。
治療直後は冷たいものが多少しみましたが、それも次第に収まり噛むと痛い症状も消失しました。
そのため最終的な詰め物の種類と特徴などをご説明したところ、銀歯は避けたい、白い歯にしたいとのご希望によりガラスセラミック(インプレス)に詰め替えることに決まりました。その後歯型をお取りし、セラミックを歯に接着して治療が終わりました。(治療後の画像)
このケースのおおよその治療期間 約3か月
おおよその費用 215,460円(除菌治療と仮歯を含む2本)
現在の様子 仮の歯の状態で当初の痛みはなくなり、治療後から17年が経過した今も食生活や日常の問題はみられず正常に機能しています。
治療直後から継続して定期検診とメンテナンスにお越しになられており、健康と食生活を維持されておられます。
治療のリスク ・神経の細菌感染は肉眼で判定できないため、治療時に神経に細菌感染が起こっている場合には、治療後に痛みが出て神経を取る治療が必要になる場合があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
クリニックより 神経を失うと歯が乾燥してもろくなり、ヒビ割れなど後でトラブルを起こすケースを長年の臨床でたくさん見てきました。
最悪の場合には歯を失うことがあるため、最初の治療でいかに神経を取らずに済ませられるかがキーポイントになります。
すでに神経が感染していた場合には治療が間に合わず後になって神経を取ることになるリスクがありますが、歯の寿命を賭けてやってみる価値のある治療だと考えて20年程前から除菌治療を取り入れています。

このケースは幸いにも除菌治療が間に合い、17年間維持できています。
しかしもっと確実な方法があります。もっと初期の虫歯の内に治療をすることです。
しかし初期の虫歯ではしみる、痛むなどの症状がないため来院と発見が遅れ後手に回ることがよくあります。
ぜひ定期検診をお受けになられ、二度とない大切な歯を守っていただきたいと思います。

神経を取らない虫歯の除菌治療はこちらをご参照ください。