40代女性「左下奥歯の摩耗したプラスチックを入れ替えたい」噛みしめ癖に対抗するため金合金に入れ替えた症例

2026.01.26

治療前

歯ぎしり・食いしばり癖をお持ちで上下左右奥歯が極度に摩耗しており過去に5本の金合金の詰め物を摩耗部分にお入れした方です。今回は左下6番の柔らかすぎて摩耗しやすいプラスチックを金合金に入れ替えたいと来院されました。1本奥の左下7番のクレーターのようにえぐれている状態をみても相当摩耗が進んでいることがわかります。

治療後

摩耗しやすいプラスチックを金合金の詰め物に入れ替えることで摩耗のスピードを遅くし、かつお口全体の摩耗ペースに調和させることが目的です。しかしそれだけでは摩耗に抵抗するには不十分であるため最低限夜間はマウスピースを装着して歯の摩耗を軽減しています。

年代と性別 40代・女性
はじめのご相談内容 今まで上下左右の奥歯に詰めてあったプラスチックがすり減り歯がえぐれてきたのを金合金の詰め物に入れ替えてきた。
最後に残った1本のプラスチックもすり減ってきたので金合金の詰め物に入れ替えたいとお見えになられました。(治療前の画像)
診断結果 以前から指摘をさせていただいていた左下6番(左下第一大臼歯)のプラスチックがすり減っていました。
噛みしめや食いしばり癖をお持ちのため、歯の極度の摩耗を止める目的で既に奥歯5本に金合金の詰め物が入っています。
金属色であり審美的ではありませんが、歯の摩耗に抵抗するため歯と強度と摩耗性が調和した金合金をお勧めした結果です。
その意味ではプラスチックがすり減ってしまった左下6番(左下第一大臼歯)も金合金に入れ替えてかみ合わせが狂うのを防止する意味合いはあると判断しました。
行った治療内容 現状のご説明と治療計画に同意いただけましたので、初日に麻酔し、歯の整形を行い歯型をお取りしました。
当日は仮の歯を入れて治療は終了しました。次回のご予約で金合金を歯に接着してすべての治療が終了しました。(治療後の画像)
このケースのおおよその治療期間 2回
おおよその費用 103,340円(仮歯を含む)
現在の様子 治療後も食生活や日常の問題はみられず正常に機能しています。
これで一部の歯だけ極端に摩耗することは避けることができましたが、お口全体の摩耗を軽減させるため、日中の上下の歯同士の接触に気を付けることや、就寝時にマウスピースを入れて歯を守っておられます。
現在は定期検診とメンテナンスで維持されていらっしゃいます。
治療のリスク ・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
クリニックより 金合金は色合いが不自然な金属色であるため、あまり好まれていません。
しかしその一点を除けば奥歯の治療には最適な治療材料の一つでもあります。
特にこのケースのように噛みしめや食いしばり、歯ぎしりなどの癖があり、慢性的・継続的な強い力を歯にかける方には、強度面、耐久性、摩耗性の面から最適の材料です。治療精度も最も高く、虫歯や歯周病に抵抗できる面も優れています。
時代はセラミックに傾いていますが、症例によっては何を重視するかで選択肢が変わるものだと考えています。
それぞれの治療法や材料の特徴をご説明しながら、ご一緒に今と将来の歯のことを考えていくようにしています。