50代男性「歯の根に問題があり歯が割れるリスクがある銀歯」根の中の治療(根管治療)をやり直してセラミックに入れ替えた症例
治療前
治療中(根管治療後)
治療後
治療3年後
年齢と性別 | 50代・男性 |
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ご相談内容 | 他のお困りで来院時に左上小臼歯(左上4番)のレントゲンからは根の中に白く写っている根充剤(再感染を防止するために元々神経が入っていた根の中の管の中を閉鎖する薬剤)が根の先まで到達していないため再発リスクがあります。(治療前レントゲン) |
カウンセリング・診断結果 | さらに神経がないためもろくなっている歯質に噛む力が加わった時に歯が欠けたり割れるリスクがあると判断しました。すべてのケースで起こるリスクではありませんが、同様のケースで割れる症例を何度も目にしている立場からリスクとしてお話しすることにしました。(治療前写真) |
行ったご提案・治療内容 | 痛みや腫れなどの症状を待つのではなく、将来の問題の目を早期に摘んでおくため銀歯を外し再根管治療(根の中の治療をやり直す)をお勧めしました。 また根管治療後には3通りの治療法があることをご説明しました。 第一は歯を削る量を少なくする半面歯が割れるリスクがある現状と同様の形で詰め直す方法、 第二は噛む力を受ける部分の歯質を一部だけ削り人工的な材料に置き換えることで歯が割れるリスクを減少させる方法、 第三はリスク回避に加えて歯の表側まで歯を削り歯全体に人工歯を被せて見た目がきれいにする方法です。第二の方法は歯の表側に人工物と歯質の継ぎ目が出るため、色調の違いから目立つ可能性があるためです。 ご本人は第二と第三の治療法で迷われました。リスク回避をしながらも歯を少しでも削らず残すことと、糸切歯の1本奥の人目に付く歯であることから審美面とどちらを優先するかでした。 |
治療期間 | 約2か月 |
治療回数 | |
費用目安 | \144,090円(グラスファイバー製土台と仮歯を含めて) |
術後の経過・現在の様子 | 特に症状があった歯ではなく予防的な治療でしたので、目立つ銀歯が1本減った程度の変化でした。将来的な問題を回避できた可能性が高いことをどう評価されるかは患者さん次第のお考えですが、この方は喜んでくださいました。 治療後は定期的歯科検診とメンテナンスにお通いです。 |
治療のリスクについて | ・まれに根管治療後も再治療、外科手術、抜歯などの処置が必要となる場合があります ・治療中や治療後に不快症状が出たり、治療後に痛みや腫れなどが生じたりする可能性があります ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります ・装着に際し、天然歯を削る必要があります |
クリニックより | 歯を削る量を最小限にすることと審美面が時として相反する事柄になることがあります。そんな時にはご本人のご希望やできることできないことをご相談の上、何を優先するかで二者択一を決めていくことになります。 治療後3年経過していますが、症状や咀嚼には問題がなくセラミックの美しさも維持できています。(最後の写真) |
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