50代女性「食事中にガリッと音がして歯が欠けて少ししみる」セラミックを詰めて欠けた部分を修復した症例

2023.08.13

治療前

46治療前46欠ける前

 

治療中

46形成

 

治療後

46治療後

 

年齢と性別 50代・女性
ご相談内容 食事中に右下の大臼歯(右下6番)がガリッと音がして欠けたとお見えになられました。(治療前1番目の写真)
以前の欠ける前の写真(治療前2番目の写真)と見比べると手前の歯に近いご自分の歯質が欠けています。
カウンセリング・診断結果 噛むと少し痛みとしみる症状がありました。このまま放置すればさらに歯が欠けたり、欠けて弱い歯質が露出しているため虫歯になり、噛む不自由さだけでなくさらなる歯の痛みなどの症状が予想されます。
行ったご提案・治療内容 患者様の「再度噛めるようにしたいことと、きれいな歯に戻したい」ご希望に沿って2通りの治療法をご提案しました。
第一の治療法は欠けた場所だけに保険のプラスチックを詰める方法です。簡単で費用も小さい利点がある反面、欠けた形を見ると詰め物の耐久性が期待できずそう長くは持たない可能性が高いと思われます。
第二の治療法は何らかの詰め物で欠けた部分だけでなく以前から入っている詰め物を外して全体を一体化した詰め物を入れなおす方法です。問題なく使えている現在の詰め物を外すのは忍びないのですが、噛む力に耐えて長く使えることを優先するならこの方法しかありません。一時しのぎの治療ではまた治療が必要になり歯を削るのは避けたいとのお考えで、長く使える後者の治療をご希望になられました。
そして以前の詰め物がセラミックであり咀嚼と審美性に満足されておられたため、今回も同じセラミック(e-max)をご希望になられました。初日に麻酔して痛みをなくした状態で以前の詰め物を外し、さらに欠けた部分を覆う形に整形しました。その後仮の歯をつけて当日の治療は終わりました。一般的には来院回数と期間を短縮するため同日に歯型を取ることもありますが、今回は歯の痛みがあったため経過観察期間を設けました。歯が欠けるような強い外力が一時的に歯に加わったための痛みだと判断し、安静にすることで症状がなくなることを確認するためです。
その後痛みは消退したため歯型をお取りし、次の来院でセラミックを接着して治療は終了しました。
治療期間
治療回数 4回(経過観察を含んで)
費用目安 102,360円(仮歯を含めて)
術後の経過・現在の様子 セラミックをお入れした後には「欠けた部分がよみがえって元の歯に戻った」とお喜びいただけました。
セラミックの自然な色調と光沢により欠けた歯が何事もなかったかのように外見上綺麗な歯に戻ったことをおっしゃっておられると受け止めています。(治療後の写真)
治療のリスクについて ・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
クリニックより 現代人は忙しく通院期間や回数をできるだけ少なくしたいとは存じます。
しかし症状がある以上原因の特定と症状の消退を待ってから修復をすることが間違いのない治療の出発点だと考えています。症状が治らなければ別の原因を探る必要があるからです。
今回も症状の消退までは仮の歯で経過を見ました。

e-maxなど詰め物・被せ物の種類や特徴はこちらをご参照ください。