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60代女性「噛みしめ癖があり奥歯の噛み合わせがしっくりこない」奥歯の劣化したプラスチックの詰め物を金合金の詰め物に入れ替えた症例

2024.01.29

治療前

左上奥歯の噛み合わせがしっくりこないとお見えになられました。歯に詰めてあるプラスチックが劣化と摩耗を起こし噛み合わせが維持できていないことが原因だと判断しました。

治療後

摩耗で噛めなくなっていた古いプラスチックをしっかり噛める位置で耐久性のある金合金に置き換えた状態です。

年代と性別 60代・女性
はじめのご相談内容 左上奥の歯の噛み合わせがしっくりこないとお見えになられました。(治療前画像1)
診断結果 歯に入っているプラスチックが劣化し摩耗して噛み合わせが維持できていない状態でした。噛みしめ・食いしばり癖をお持ちなので本来耐久性のないプラスチックの弱点が強調されていました。
このままではこの歯のリスクは虫歯だけの問題ではなく、この歯が噛み合わせ維持に貢献していないことは他の歯の負担が増えることですので他の歯のトラブルや寿命を短くするリスクがあると判断しました。
行った治療内容 この歯の治療には噛み合わせを維持できる強度と耐久性がある材質が必要です。選択肢を2つご説明しました。
第一は保険の銀歯です。比較的安価で強度はありますが、作製精度が低く虫歯の発生が散見されることと、歯より硬いため噛み合う歯を摩耗させ全体のバランスを崩す懸念がるデメリットがあります。
第二は金合金です。治療精度がよく虫歯に対して抵抗性があり、硬さがほぼ歯と同じであるため他の歯との協調性に優れています。セラミックやジルコニアという選択肢もありますが、噛みしめや食いしばりに対して強いのは金合金です。上の奥歯であるため、見た目より丈夫さと虫歯になりにくく長く使えることをご希望されました。


来院回数を少なくされたいご希望のため仮歯での経過観察を省略し、初日に詰まっているプラスチックを取り除き、歯を詰め物に適した形に整え、歯型を取り、仮の歯を入れるところまでを一気に行いました。次回のご予約時に噛み合わせを調整した金合金の詰め物を歯に接着して治療は終了しました。(治療後画像1)
このケースのおおよその治療期間 2回
おおよその費用 102,960円(仮歯を含めて)
現在の様子 プラスチックのすり減りが原因でしっかりと噛み合っていなかった歯が、下の歯としっかり噛み合い、隣の歯や他の歯との噛み合わせの調和が取れるようになったため噛み合わせがよくなりました。
食生活や日常生活に問題はなく、現在定期検診とメンテナンスで維持されていらっしゃいます。
治療のリスク ・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
クリニックより 昨今の志向では金属を嫌い歯と同系色の白い材料が好まれる傾向にあります。そのこと自体には反対はいたしませんが、症例によっては金色であっても今回のように他の優先すべきものがある場合は選択肢の一つとしてお話しするようにしています。

金合金(PGA)など詰め物・被せ物の種類や特徴はこちらをご参照ください。
歯ぎしり・食いしばり・噛みしめ癖について
歯同志の接触で痛みなどの症状がでる、またその対処法とは