50代男性「痛みやシミ等の症状がなく虫歯があることに気がつかなかった」虫歯を白いジルコニアで治した症例
2023.10.10
治療前
治療中(一部の虫歯と仮の歯)
治療後
年齢と性別 | 50代・男性 |
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ご相談内容 | 定期歯科検診の際のレントゲンで右下小臼歯(右下5番)に虫歯があることが判明しました。(治療前レントゲンの左から3番目)治療前写真からわかるように見た目では虫歯があるとはわからない状態です。痛みやシミなどの症状もなくご本人は全く気付いていらっしゃいませんでした。 |
カウンセリング・診断結果 | レントゲン写真からは奥の歯との境目に黒く映る虫歯があり、虫歯は表面のエナメル質を突破し内部の象牙質まで進行していることが読み取れます。実際の虫歯はレントゲンで黒く写る範囲より一回り以上大きいので歯の神経近くまで進行していることが予想されます。あと少しの期間でシミや痛みが出ることでしょう。 |
行ったご提案・治療内容 | 症状がなくとも神経近くまで進行している虫歯を取り除き、虫歯の進行を止めることが必要です。神経が感染してしまうと神経を取る治療(根管治療)が必要になります。その結果歯がもろく割れやすくなることと、根の中は非常に複雑な構造になっているため感染の再発リスクがありますので、虫歯の治療だけで済むうちに早期に治療するメリットは非常に大きいのです。
症状がなくご本人はまったく虫歯の存在に気づておられませんでしたが、レントゲン画像で虫歯の存在を理解されましたので治療をご希望されました。治療途中の写真に穴や茶色く写っている部分よりさらに実際の虫歯は大きいのです。怖いのはそんな大きな虫歯が見た目にわからず、症状もないことです。レントゲンですら黒く写っているのは虫歯の一部でしかありません。黒い部分の周りに細菌による感染部分があるからです。 虫歯を取り除いた後にはその穴を何らかの材料で埋めることで噛むことや食べ物が詰まらないようにする必要があります。その材料には保険のプラスチック、銀歯、自己負担の金合金、白いジルコニア、セラミックが選択できます。それぞれの特徴やメリットとデメリットをご説明したところ、白さと強度、費用から簡便なジルコニアをご希望されました。 初日に麻酔をして虫歯を取り除きましたが、外見やレントゲン写真から想像する以上の大きな虫歯でした。実際の虫歯は治療中の写真より一回り大きく、神経の近くまで進んでいました。削り取った虫歯の形に合わせて詰め物を作ると、さらに残った歯を削り大きな詰め物になるため、深部の虫歯の穴にはプラスチックを詰めその後詰め物の形に整形しました。 |
治療期間 | 約2週間 |
治療回数 | |
費用目安 | 47,040円(仮歯を含めて) |
術後の経過・現在の様子 | ご本人が気づかない初期の虫歯などの病気を早期に発見することができるのが定期検診のメリットです。今回も肉眼では確認できない初期の虫歯をレントゲンであぶり出すことができました。治療により痛みやシミの症状が出る前に虫歯の進行を止め、治療後は噛むことや異物感などの日常生活上の問題は見られませんでした。 今回の無症状であってもそれなりに深い虫歯があった経緯から、今まで通り定期歯科健診をお受けになられて歯を守っておられます。 |
治療のリスクについて | ・治療中に痛みを伴う場合があります ・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります ・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります |
クリニックより | ジルコニアは材質の特徴から歯の色調とはどうしても異なります。しかし通常のセラミックより丈夫であるため、歯を削る量を最小限にできるメリットがあります。症例やご希望によって優先するものをご相談して決めることにしています。 |
ジルコニアなど詰め物・被せ物の種類や特徴はこちらをご参照ください。