40代女性「右下奥歯の歯茎が腫れた」根の中の治療後セラミックを被せた症例

2023.09.23

治療前1

治療前治療前レントゲン

治療中(根の治療後)

根管治療後

治療前2(中断後)

治療前2治療前2レントゲン

治療後

治療後

治療8年後

8年後8年後レントゲン

年齢と性別 40代・女性
ご相談内容 右下の歯(右下7番)の頬側の歯茎が腫れたとお見えになられました。
カウンセリング・診断結果 お口を拝見しレントゲン撮影すると、右下7番の根の先に黒く写る病巣があり、電気的検査により歯の神経が死んでいることが判明しました。頬側の歯茎の腫れは歯の内部の感染が原因でした。(治療前1写真とレントゲン写真)
行ったご提案・治療内容 詰め物を外して根の中の治療(根管治療)を行い、内部の感染が消退した後に歯に被せものを装着して再度噛む治療方針をご説明しました。方針に同意いただけたため、根の中の治療を5回に渡って行い、根の内部の治療は終了しました。この時点ですでに歯茎の腫れや痛みは消退していました。(治療中レントゲン写真)

この後ご事情により来院いただけない期間があり、根の治療から1年程経過してこの歯の一部が割れたと再度ご来院されました。(治療前2写真とレントゲン)
拝見すると頬側の歯質が割れてすっかりなくなっています。根の治療中は歯に穴をあけるため歯が弱くなることに加えて、神経がない歯は乾燥してもろくなるためです。その弱った歯でうっかり噛んでしまわれた様です。残った歯質の量により歯と被せものの耐久性が変わってきます。以前より条件は不利になりましたが、残った歯質で何とか噛める環境を作ってみることにご相談の上決まりました。

歯の補強のためにグラスファイバー製土台を入れ、仮の歯をその上に被せて実際に噛めるか、そして痛みなどの問題がないかをテストしました。その結果食生活と日常生活の問題がありませんでしたので、歯型をお取りしてセラミック(カタナ)をお入れして治療が終了しました。(治療後の写真)

治療期間 最初の治療は約2か月、中断約1年を挟んで、後の治療は約1か月
治療回数
費用目安 最初の治療:保険の一部負担金
後の治療160,600円(グラスファイバー製土台と仮歯を含む)
術後の経過・現在の様子 治療後も異物感や食生活、日常の問題はみられません。歯が割れてしまったことを忘れて噛めているとおっしゃっています。
治療のリスクについて ・まれに根管治療後も再治療、外科手術、抜歯などの処置が必要となる場合があります
・治療中や治療後に不快症状が出たり、治療後に痛みや腫れなどが生じたりする可能性があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
クリニックより 最初の治療から8年が経過していますが問題なく機能しています。
今回は歯が割れたのが歯茎の上の部分であったことが幸いでした。歯茎の下で割れたケースは長持ちしないか場合によっては抜歯せざるを得ないケースがあります。

詳細は下記をご覧ください。
セラミック(カタナ)など詰め物・被せ物の種類や特徴
根の治療(根管治療)の詳細