30代男性「時々右上奥歯の歯茎が腫れる」原因となっている親知らずを抜歯した症例

2023.10.21

治療前

治療前治療前レントゲン

術後6か月

術後6か月レントゲン

治療後

治療後

 

 

年齢と性別 30代・男性
ご相談内容 他の歯の治療をご希望で来院された際に、時々右上奥歯(右上8番)の歯茎が腫れるとご相談を受けました。
カウンセリング・診断結果 拝見すると右上8番が手前の7番に突っかかる(引っかかる)ように生えています。そのため手前の7番の噛み合わせの高さまで8番が届いていないため、歯の高さが一段低くなっており、歯磨きが不十分になりやすい状況でした。歯磨きが不十分になると細菌が繁殖し歯茎の炎症や虫歯の原因になります。(治療前写真とレントゲン写真)
行ったご提案・治療内容 このケースのように奥の歯が手前の歯より一段下がって(上がって)いる場合に虫歯の発生を数多く見てきました。丁寧に歯磨きをしても確実に磨くことが難しく、また食べ物が詰まりやすいからです。

他の歯にも多数の進行した虫歯があるため、日頃からの歯磨きが不十分なことが予想されるため、まだ手前の7番が虫歯になっていない今、残しても噛むことができないこの親知らずを抜歯されることをご提案しました。

治療方針へのご理解とご納得が得られましたので、抜歯を行いました。翌日と術後3日後に消毒を行い、術後一週間程度で傷口を縫った糸を取ってこの場所の治療は終了しました。術後6か月後のレントゲンでは抜歯した後の骨もかなり回復してきています。その後他の歯の治療を行ってすべての治療が終了しました。(治療後の写真)

治療期間
治療回数 4回
費用目安 保険の一部負担金
術後の経過・現在の様子 抜歯後1週間ほどで表面的な傷はだいぶ治って、その後は歯を抜いたことを忘れていると伺っています。治療後も食生活や日常の問題はみられません。
治療のリスクについて ・外科処置後に腫れ、出血が続く場合ががあります
・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを服用する必要があります
クリニックより 平均的な日本人の骨格が小さいため、成人になる頃最後に生えてくる親知らずはきれいな歯並びにならず、このケースのように斜めに生えて手前の歯に引っかかって途中で止まったり、真横に生えて潜ったままのケースによく遭遇します。

他の歯と同じように正常に生えてきれいな歯並びであれば目の敵にする必要はありません。親知らずの存在がトラブルの芽にならなければ他の歯と同様に歯磨きをすれば十分です。またトラブルを回避できる歯磨きや日常生活を獲得できるのであればそれも経過を見られればいいでしょう。
しかしそうでないのなら今回のように抜歯をして他の歯を守るのも一つの選択肢です。

詳細は下記をご覧ください。
親知らずの抜歯