30代男性「右下奥歯の歯茎が時々腫れる」原因の親知らずを抜歯した症例

2023.10.22

治療前

治療前治療前レントゲン

治療後

治療後治療後レントゲン

 

 

年齢と性別 30代・男性
ご相談内容 右下の奥歯(右下7番)の奥の歯茎が時々腫れるお困りがあり今後の治療のご相談を受けました。
カウンセリング・診断結果 お口の中を拝見すると親知らずは見えない状態ですが、レントゲンでは右下7番の後ろに真横に生えてもぐっている親知らず(右下8番)が確認できます。
細い器具を7番の後ろから挿入すると8番の歯に当たり、目では直接見えなくとも細菌感染を起こすことができる状態であったため、口の中を不潔にしたことが原因で親知らず周囲の細菌感染(炎症)を起こしたことが原因で時々歯茎が腫れる症状が出ていると判断しました。(治療前写真とレントゲン写真)
行ったご提案・治療内容 直接の原因であるお口の中が不潔になっている環境をまず改善しなくてはなりません。他の歯の問題でもあるからです。次に歯磨きで再度感染を起こさぬように確実に磨くことが難しい親知らずの生え方と位置であることから抜歯をお勧めいたしました。

治療方針への同意が得られましたので、歯石など歯の汚れをお取りしながら日頃のお手入れ方法やお口に適した歯ブラシのご紹介を行い、親知らずを抜歯しました。術後1日後と3日後に消毒を行い、1週間後に傷口を縫った糸を取り、その後は経過観察として親知らずの治療は終了しました。親知らずの傷口が癒えた時点で手前の歯の虫歯治療を行い全ての治療が終了しました。(治療後の写真)

治療期間 約1週間
治療回数 4回
費用目安 保険の一部負担金
術後の経過・現在の様子 抜歯後はお困りになるような痛みや腫れはなく、傷の治癒に1~2週間程度を要しましたが、1週間後の縫った糸を取る際には抜歯前と変わらぬ日常に戻られていました。
その後は歯茎が腫れることはなくなり、食生活や日常の問題はみられません。術後1年半が経過した時点でのレントゲンでは歯が植わっていた大きな骨の中の穴は新たな骨で満たされ回復しています。
治療のリスクについて ・外科処置後に腫れ、出血が続く場合ががあります
・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを服用する必要があります
クリニックより 親知らずは最後に生えてくる永久歯のため、他の歯が生えている位置やあごの骨の大きさにより真っすぐに生えないことがあり、今回のケースのように真横や斜めに生えてくる症例を多く目にします。
歯磨きでしっかり衛生管理ができないケースも多く、そうした場合は感染による炎症(痛みや腫れ)が起こりやすいのです。邪魔者扱いする必要はありませんが、管理ができるか否かで管理して残すか抜歯するかをお決めになられるといいでしょう。

詳細は下記をご覧ください。
親知らずの抜歯