50代女性「歯ブラシするとしみて、フロスが引っかかる」銀歯をセラミックに入れ替えた症例

2023.11.06

治療前

 

治療前治療前レントゲン

治療中(銀歯除去時の虫歯/プラスチックで埋めた虫歯)

 

治療中1治療中2

治療後
治療後

 

年齢と性別 50代・女性
ご相談内容 右上の奥歯(右上6番)付近を歯ブラシをするとしみて、フロスを手前の歯との間に通すと引っかかるとお見えになられました。
カウンセリング・診断結果 拝見すると右上6番と5番の間にフロスを通すとフロスが引っかかりフロスがほつれてきます。レントゲン上からも銀歯の下に黒く写る部分があり銀歯と歯の不適合によるものと判断しました。歯ブラシ時にしみる症状はその黒い部分が虫歯のためなのか、または一時的な知覚過敏である可能性があります。(治療前写真)
行ったご提案・治療内容 しみる原因が何であれ、現状からみると銀歯を再治療するメリットが大きいと考え再治療をご提案しました。フロスが引っかかることは食べかすも引っかかり虫歯の温床となることが多いことをご説明したところ、銀歯を外して入れ替えることをご希望されました。
銀歯を外した後に入れ替える詰め物には保険の範囲内では同じ銀歯、プラスチック、自己負担になるジルコニアやセラミック、金合金があります。それぞれの特徴やメリット・デメリットをご説明したところ、同じことを繰り返したくないため銀歯は除外され、強度と耐久性が劣るプラスチックもご希望されませんでした。治療するなら治療痕が目立たないセラミックがいいとのお考えでした。実際に銀歯を外してみると、銀歯の周囲だけでなく銀歯内部に黒く写る虫歯がありました。(銀歯除去時の写真)
その虫歯を含む形の詰め物に歯を整形すると歯を削る量が増えるため、虫歯部分だけを削りその部分をプラスチックで埋めて詰め物の形に整形しました。この時点で黒い虫歯はなくなっています。(整形時の写真)
同日に歯型をお取りし、仮の歯を入れて当日の治療は終了しました。次のご予約でセラミック(e-Max)を歯に接着して治療は終了しました。(治療後の写真)
治療期間
治療回数 2回
費用目安 102,360円(仮歯を含む)
術後の経過・現在の様子 治療後は歯磨き時のしみやフロスの引っかかりはなくなり、食生活や日常の問題はみられません。気が付かなかった虫歯の進行を止められたことをお喜びいただけました。
治療のリスクについて ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
クリニックより このケース同様に銀歯の周囲や内部に虫歯が見つかったケースが散見されます。銀歯は治療精度が劣るため虫歯になりやすく、歯より硬い材質のため他の歯のすり減りに追随していかないため相対的に噛み合わせが高い歯になることが多く、色々な問題を起こして来院される場面によく遭遇します。健康保険の枠内という制約があるため致し方ない面がありますが、できればもう少し歯に優しい材質や治療が保険に導入されることを望んで止みません。

セラミック(e-max)など詰め物・被せ物の種類や特徴はこちらをご参照ください。