40代男性「奥歯がかけた」欠けた部分を含む形の詰め物を入れた症例

2024.03.25

治療前

左下奥歯が欠けたとお見えになられました。歯が欠けて詰め物がとれていらっしゃいました。このままでは虫歯になる、歯が動いてかみ合わせが狂う懸念があり、早急に治療が必要です。

治療後

歯の整形後、歯型を取りガラスセラミック(e-max)を歯に接着して治療が終了しました。セラミックの中でも光の透過性が高く歯の色調を反映して自然な詰め物になっています。

年代と性別 40代・男性
はじめのご相談内容 左下奥歯がかけたとお見えになられました。
診断結果 拝見すると左下7番に詰めてあった詰め物が外れて歯に穴があいた状態でした。
とれた詰め物はお持ちではなかったため、詰め物を再製作して歯を虫歯から守り咀嚼できる状態に戻す必要があると判断しました。(治療前の画像)
行った治療内容 とれた詰め物の代わりの詰め物の選択肢は複数あります。何を重視して選択するかをご相談しました。
大きな選択肢は2つあります。
①歯にどの程度ピッタリ適合するか(虫歯や歯周病予防)
②見た目・審美性(治療した痕跡がどの程度目立つのを許容できるか)
ご相談の結果、虫歯や歯周病にかかりにくく、白く見た目がよい治療をご希望されましたので、ガラスセラミック(e-max)をご紹介しました。
セラミックのなかでも治療精度が高く、光の透過性が天然の歯に近似して美しく自然感に富んでいます。
欠点としてはセラミックであるため、衝撃には弱く欠けることが稀に起こります。
またある程度の材料の厚みが強度的に必要であるため、症例によっては歯を削る量が他の選択肢より0.5~1mm多くなることです。
しかし今回のケースではすでに歯を削って詰め物が入っていたため歯を余分に削る必要がなく、また日常の食生活では壊れない強度を有しているためほぼ欠点が見つからず、代わりに歯と見間違うほどの自然な白さと透明感のメリットが大きいケースです。
ご希望により歯をきれいにして歯型を取り、でき上ってきたガラスセラミック(e-max)を歯に接着して治療が終了しました。(治療後の画像)
それまでの期間は仮の歯を入れて日常の不便と歯が移動して精密な詰め物が入らなくなることを防止しました。
このケースのおおよその治療期間 3回
おおよその費用 114,090円(仮歯を含む)
現在の様子 治療後はとれた部分へ食べ物が詰まることがなくなり、安心して噛めるようになったとお喜びいただけました。
今後は定期歯科検診とメンテナンスで維持して参りたいと考えています。
治療のリスク ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
クリニックより このケースは取れてすぐの来院であったため、虫歯の進行や歯の移動が見られませんでした。
仮にとれた状態で放置すれば食べ物が詰まった状態が続くと容易に虫歯や歯の移動によるかみ合わせの崩れが起こります。
詰め物が取れた部分の虫歯に抵抗性があるエナメル質がなく、虫歯になりやすい歯の内部の歯質である象牙質が口の中に露出している状態だからです。
また歯は上下と前後の歯同士が接触していて初めてその位置を維持できます。詰め物が取れた状態は隣の歯との接触がない状態ですので、早ければ数日で歯が動いてきます。
歯並びを修正する矯正治療ができるのはこの歯が移動する原理があるからです。
詰め物がとれた、虫歯になった、歯がかけたなどでも同様の歯の移動は起こりますので、できるだけ早期に治療をされることをお勧めいたします。