50代女性「銀歯ブリッジが目立つので白くしたい」ジルコニアでブリッジを入れ替えた症例
2025.05.12
治療前
口を開けたり喋ると左下奥歯の銀歯のブリッジが目立って嫌なので白くしたいとご相談を受けました。お口全体の歯茎が下がっており歯周病があることが予想できました。
左下の銀歯ブリッジの見た目がきになるとのことでしたが、過去に2度ブリッジを入れた経緯があり歯周病による歯のぐらつきを改善しない限り同じ結果になる可能性があるとご説明しました。
治療後
最初に歯周病治療を行い、歯周病検査で改善を確認した時点で銀歯ブリッジを外し仮の歯で問題がないことを確認後、最終的なジルコニアブリッジをお入れしました。
過去に2度ブリッジが外れた経緯から、歯とブリッジの接着面積を大きくした設計を行いました。ご希望であった目立つ金属のブリッジでから白いジルコニアブリッジに入れ替わりました。
年代と性別 | 50代・女性 |
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はじめのご相談内容 | 口を開けたり喋ると左下奥歯の銀歯のブリッジが目立って嫌なので白くしたいとご相談を受けました。 |
診断結果 | 拝見すると左下4番から6番までの銀歯のブリッジが入っていました。 口を開けた状態ばかりでなく、正面からも変色した人工歯が見える状態でした。 ご希望に沿うには神経がある歯であり歯を削る量を最小限に抑えるためには材料の厚みが薄くても丈夫な金属かジルコニアが適している症例でした。 セラミックではある程度厚みが必要なため、歯を削る量が多くなるからです。 しかし歯周病があるため、歯周病がコントロールできることが前提です。(治療前の画像) |
行った治療内容 | 以前にも2回ブリッジがとれたと伺いましたが、歯の整形不良と歯周病による歯のぐらつきが考えられました。 そのため最初に歯周病治療を行い、改善した段階で金属色を避けてジルコニアでブリッジを入れ替えるご提案をしました。 メリットやデメリットを含めてご説明をしたところ、ご希望がありましたので、歯周病治療からスタートしました。 歯周病が改善した段階で銀歯ブリッジを取り外し、歯の整形をやり直した状態で仮の歯をお入れして経過を見ました。 1か月ほど経過観察を行いましたが患者様と当方両方で異常が見られなかったため、歯型を取ってジルコニアのブリッジを歯に装着して治療が終了しました。(治療後の画像) |
このケースのおおよその治療期間 | 約3か月 |
おおよその費用 | 144,530円(仮歯を含む3本) |
現在の様子 | 治療後も食生活や日常の問題はみられず、ご希望された銀歯はなくなり見た目の改善はできています。 歯周病検査では正常値を維持されておりますが、食いしばり癖がなくなっておらず予断を許さない状態ではあります。 いかに歯周病をコントロールしていくかが今後の鍵を握っています。 ご自宅と歯科医院での共同作業が必須なため、今後は経過を定期健診とメンテナンスで拝見していくつもりです。 |
治療のリスク | ・治療が終わった後も、十分なセルフケアが必要です ・正しいブラッシングやメンテナンスを行わなければ歯石の付着や歯周病の再発が起こることがあります ・歯周病は生活のあり方により発症する生活習慣病のため、生活や体調の変化により治療成果や再発に個人差があります ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、ジルコニアが割れる可能性があります ・装着に際し、天然歯を削る必要があります |
クリニックより | 歯周病は生活習慣病の一つです。日々の生活のありようと密接に関わっており、また症状が末期にならないとでないことから後手に回ることが多い疾患です。 その意味でも定期的な検診とメンテナンスが欠かせません。 いくら白く綺麗な歯になっても長持ちしなければ意味がないからです。 せっかく綺麗になった歯をこれからも維持していっていただきたいと思います。 |