40代女性「奥歯のブリッジが気になる」金合金主体のブリッジで治療した症例

2025.06.30

治療前

いつも右下奥歯に入っている銀歯のブリッジが気になるとお見えになられました。ブリッジの奥に右下8番の親知らずがありました。親知らずは最も奥に生えているため磨きづらいのでしょう、周囲に汚れが残っています。銀歯ブリッジが気になるのはブリッジと親知らずの間に虫歯があり詰まりやすく汚れが取りきれないことが原因だと判断しました。

治療後

ご相談の上親知らずを抜歯し、審美面より歯を削る量を最小限にするため金合金で支えるブリッジをお入れしました。当初の気になるという症状はなくなっています。

その他

治療から13年が経過した状態です。治療後の状態と変化なく、食生活も含めていい状態を維持できています。

年代と性別 40代・女性
はじめのご相談内容 いつも右下奥歯に入っている銀歯のブリッジが気になるとお見えになられました。
診断結果 拝見すると右下第二大臼歯(右下7番)と右下第二小臼歯(右下5番)を支えとする右下5・6・7番に銀歯のブリッジが入っており、その奥に右下8番の親知らずがありました。親知らずは最も奥に生えているため磨きづらいのでしょう、周囲に汚れが残っています。
銀歯ブリッジが気になるのはブリッジと親知らずの間に虫歯があり詰まりやすく汚れが取りきれないことが原因だと判断しました。
行った治療内容 親知らず自体の存在は悪ではないため親知らずを治療して丁寧な歯磨きを日々行って残す方法と、日常的に磨きづらいのであれば噛み合う歯がなく手前のブリッジとの間に挟まりやすいことを解消するために日常的に管理ができない親知らずを抜く方法をご紹介しました。
その後ブリッジの他に入れ歯とインプラントもご紹介しましたが、親知らずを抜いて虫歯治療後に手前のブリッジを作り直し、治療精度を向上させて虫歯になりづらいブリッジをご希望になられました。

ブリッジを支えている奥の右下7番はすでに歯全体を削って銀歯が入っていますが、手前の右下5番は小さな詰め物が入っているだけで大きく削っていない状態ですので歯を削る量を最小限にするには薄くても強度がある金属が適しています。
現状の詰め物の面積が小さすぎて外れやすいため内側をもう少し削る必要があることも理由の一つです。深く歯を削れば金属が表面に出ず白い歯にすることもできましたが、歯を削る量を少なくすることにご相談の上決まりました。

治療方針への同意が得られたので、銀歯ブリッジを取り除き虫歯の治療後に仮の歯でブリッジを作り日常の問題がないことを確認するためしばらく経過を見ました。
その間に親知らずを抜歯し傷の治りを待ちました。
傷の治りを確認後にブリッジの歯型をお取りし、最終的な前後の歯は金合金、歯がない右下6番は表面にハイブリッドセラミックスを盛り付けたブリッジを歯に接着して治療が終了しました。(治療後の画像)
このケースのおおよその治療期間 約3か月(親知らずの抜歯後の経過観察期間を含む)
おおよその費用 387,580円(仮歯を含む3本)
現在の様子 治療から13年が経過していますが食生活や日常の問題はみられていません。
不快感もなくなり歯の治療をしたこと自体を普段は忘れているほどの状態になっています。
治療のリスク ・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
クリニックより 現在であれば見た目が白いジルコニアも選択肢にあがりますが、当時はまだ開発されておらず右下5番は少し目立つ存在ではあります。
ただし金合金は精密につくることができるため、強度が高いことと併せて色調の問題を除けば今でも優れた選択肢の一つでしょう。