歯科検診の義務化

歯科検診の義務化について

最近国の歯科検診の義務化についての報道がされています。世間より遅れて動くことが多い行政には慣らされているとは言え、40年以上前から定期的な歯科検診の大切さを訴え続けてきた立場としてはやっと追いついてきた実感があります。

医療費が日本より高いことも背景にありますが欧米は以前から歯科検診に積極的に取り組んでおり、歯科疾患の大幅な減少に成功しています。病気は早期に発見することで病状が進行する前に治療を受けて病気の進行を止めることが歯の寿命や食生活の質の向上に非常に有意義であることが欧米の実績からも証明されているからです。

これを背景にニュース等でご存じかと思いますが、やっと日本の行政が重い腰を上げてくれたようです。もうすでに多くの歯科医院で以前から歯科検診は行われておりますのでお近くの歯科医院で検診を受けることができます。

長年悪いところを放置し、ついに痛みや噛めないなどの支障が出てから来院される方がまだまだ多くいらっしゃいます。また検診が数年ぶりという方も散見されます。そういった方々は治療が必要な歯の本数も多く、治療の規模も大掛かりになる傾向にあります。

歯科治療によって病気の進行阻止や噛むことなどの機能回復はできても、病気になる前の健康な歯に戻せる治療ではありません。度重なる治療により歯はどんどん弱くなっていきます。そのため歯を長持ちさせるには、できるだけ歯科治療の回数と程度を小さくすることが大切になってきます。

それを可能にするのが、定期的な検診による早期発見、早期治療です。その結果、治療が必要な歯の本数も少なく、さらに小規模な治療で済むため、治療期間や時間も短く、費用も少なく済みます。それ以上に歯の寿命が長くなります。

これを契機に是非歯科検診をお受けになられて歯と口を守り、末永く美味しい食生活をお送りください。

歯科検診より一歩進んだメンテナンス

当院では30年以上前から歯科検診よりさらに一歩進んだメンテナンスをお勧めしています。歯科検診は早期に病気を発見し被害を小さくしようとする試みですが、メンテナンスはそもそも被害を受けない歯と口にしようとする予防です。病気にならなければ治療は必要ないとの考え方です。このメンテナンスも欧米では長い歴史があり、歯科疾患の減少と歯の寿命の延長に大変効果があることが実証されています。

日本の保険のルールで歯科検診はおおよそ6ヵ月に一度です。少し間隔が開き過ぎるのでその間の3か月にメンテナンスをお受けになられることを当院では一般的にお勧めしています。どちらも歯を守るために有効ですから、ご興味がおありならご相談ください。お口の状況等を勘案してあなたに合った方法をご提案させていただきます。