30代男性「奥歯に食べ物が詰まって臭う」親知らずの抜歯後虫歯をジルコニアで治療した症例

2026.05.18

治療前

右下第二大臼歯(右下7番)に開いた穴に食べ物が詰まり臭うとお見えになられました。神経を失って歯がもろくなった状態で歯の一部が欠けて穴になっています。欠けた部分だけの治療では今度は他の部分が欠けたり割れるリスクがあり、悪くすれば歯を失うこともあります。

画面左端の真横に生えている親知らずと前の右下7番の間の歯周ポケットが深く歯周病による右下7番の喪失リスクがあります。まだ30代とお若いのでこの際親知らずの抜歯をされておくことをお勧めしました。

治療中

抜歯から7か月後のレントゲンでは抜歯した親知らずの穴はかなり回復してきています。

治療後

ジルコニアの被せ物が入った治療後の状態です。天然の歯の色調とは多少異なりますが、セラミックより歯を削る量を少なくできる面を重視しました。この後手前の右下6番の虫歯を治療しました。

親知らず(右下8番)の抜歯、右下7番の治療後、右下6番の虫歯を保険のプラスチックで治療した状態です。

年代と性別 30代・男性
はじめのご相談内容 右下第二大臼歯(右下7番)に開いた穴に食べ物が詰まり臭うとお見えになられました。
診断結果 拝見すると右下第二大臼歯(右下7番)の一部が欠けており、また右下親知らず(右下8番)は肉眼的には見えませんが、レントゲンを撮ると真横に潜っていることが判明しました。また右下7番はすでに神経をなくされており、強度不足が懸念されます。
親知らずを残したまま手前の右下7番を治療すると親知らずと接する部分に食べ物が詰まる可能性が残り、また歯周ポケットが7mmと深く歯周病治療の観点からも親知らずを抜いた後に右下7番の治療をすることが長い目で見て得策だとご説明しました。(治療前の画像とレントゲン)
行った治療内容 ご説明を納得されたため治療方針のご相談をしました。右下7番は神経がないため強度不足であるため内部に土台を入れて歯の補強をした後に被せ物で歯を覆い歯を保護することをご提案しました。被せ物には保険の銀歯、ジルコニア、金合金、セラミックがありますが、グラスファイバー製土台とジルコニアの被せ物をご希望されました。
治療方針の同意が得られたので治療を開始しました。右下7番には応急処置で一時的に穴をふさぎ、親知らずの抜歯をしました。途中7か月間の中断期間を挟み、抜歯後の傷が治った時点で右下7番にグラスファイバー製土台を入れて歯の整形を行い、仮の歯を被せて経過を見ました。異常が認められなかったため、歯型を取り、ジルコニアの被せ物を歯に接着しました。その後手前の右下6番の噛み合わせ部分の虫歯を取り除き保険のプラスチックを詰めてすべての治療が終了しました。(治療後の画像)
このケースのおおよその治療期間 約3か月
おおよその費用 78,470円(グラスファイバー製土台と仮歯を含む)
現在の様子 治療後は食べ物が詰まらなくなり臭いもなくなりました。
抜歯から7か月後のレントゲンでは抜歯した骨の穴はきれいに回復してきています。
現在も食生活や日常の問題はみられません。
今後は定期検診とメンテナンスで維持していきましょうとお話ししています。
治療のリスク ・外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
・糖尿病、肝硬変、心臓病などの持病をお持ちの場合、治療ができない可能性があり、高血圧、貧血・不整脈などの持病をお持ちの場合、治療後に治癒不全を招く可能性があります
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、ジルコニアが割れる可能性があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
クリニックより この症例のように神経がない歯で被せ物を入れていないケースで歯の欠け、ヒビ、割れをよく目にします。
最悪の場合抜歯になることがあるため、神経を取って歯の強度が劣った場合には補強と被せ物で歯を保護してあげることが非常に大切です。
この症例は歯が欠けた、それも一部であったため歯を存続させることができましたが、残念な結果になることがあるため非常にリスクは高いとお考え下さい。