作った時はピッタリ合っていた入れ歯が合わなくなる理由

基本的には壊れる以外には入れ歯は大きくは変化しません。
人工歯の噛み合わせ部分のすり減りは多少ありますが3年では大きな変化はないと思われます。

では何が変化したかといえば、部分入れ歯であれば残っている歯の変化と、部分入れ歯と総入れ歯に共通するのはあごの粘膜の形の変化です。
入れ歯は失った歯の代わりに粘膜の上にピンク色の土台部分の上に白い人工歯を乗せた形になっています。
噛む力は土台部分が支える構造になっているため、柔らかく沈み込む粘膜が噛むたびに圧迫されます。
この圧迫により粘膜の下にある骨の形が経時的に大なり小なり変化していきます。
この変化が歯茎の形の変化を生み、入れ歯と次第に合わなくなってくる原因です。
噛みしめる癖や強い力で噛む傾向がある方、残った歯がぐらつくなどの現象があるとこの変化は加速していきます。
残っている歯と入れ歯は補完関係にありますので、歯の健康を守ることは入れ歯の寿命を長くすることにつながります。
残っている歯の状態だけでなく、その位置や入れ歯の強度などの設計上の事柄も関係してきます。
人により入れ歯が合わなくなる期間が違うのはこうしたことが理由です。

日々の入れ歯の清掃も関係しています。
不潔な状態が続くと粘膜に炎症が起きてこの変化は大きくなります。
粘膜の形と入れ歯が合わなくなってしまうと、自然には改善しませんし特定の場所に力が加わるため変化が加速する可能性があるため、入れ歯の裏側にピンクのプラスチックを裏打ちして現在の粘膜の形に合わせてあげることが必要になってきます。

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