インプラントとは

インプラントとはインプラントとは、失った歯の場所のあごの骨の中にチタン製の人工歯根を埋め込むことを言います。チタンは骨とくっつく(一般的には2~4か月)性質があるため、失った歯の根の代わりになります。
それを土台にしてアバットメントと呼ばれるチタン製の柱をインプラント体にネジ止めし、その上に人工の歯をセメントやネジで固定する3段構造になっています。チタンは腐食しない安定した金属で、骨とのなじみが高く、拒絶反応も起きない材質のため医科では人工関節などで体内に埋め込む治療にも使われています。

人工の歯にはセラミック製、ジルコニア製、金属製、強化プラスチック製などがあり、ご希望により選択可能ですが、症例によりお勧めできるものが変わってきます。

 

他の治療法との比較

入れ歯

入れ歯どんな症例でも可能なことと、取り外しができ、お手入れなど管理が楽で、前後の歯をほとんど削らなくてすみます。

しかし一方で慣れはしますがある程度の大きさが必要になるため異物感があり、歯に引っかける針金(金具)が見えることや、噛む能力も天然の歯に比べて、最高でも約60%ほどに落ちてしまいます。
また食事の際に多少動きがあるため、食べカスなどがはさまったりすることもあります。そのため虫歯になりやすいことと、入れ歯で噛むとその力の一部が入れ歯を支えている歯の負担になって歯の寿命に関わることがあります。入れ歯の詳細はこちらへ

ブリッジ

ブリッジブリッジは失った歯の前後の歯を削って被せる人工の歯同志をつなげて一体化したものです。( 図の3本連続した歯がブリッジ)
歯にセメントでしっかりと固定されますのでよく噛めます。また入れ歯のような異物感がなく自然な装着感があります。

一方で前後の歯を削ざるを得ないことと、支える歯に余分な負担をかける構造のためその歯の寿命に影響を及ぼす可能性があります。歯を失くさせた本数や位置によって設計上の制約等もあります。ブリッジの詳細はこちらへ

 

インプラント

インプラント前にお話ししたように歯の根の代わりに人工的な金属性の棒を骨の中に埋め込むため、骨としっかりとくっついたインプラントは微動だにせず、ご自分の歯と同じように固い物でもかみ砕くことができます。また見た目にも優れています。
ブリッジと同様に入れ歯のピンク色の部分がないため異物感がなく装着感に優れています。最大のメリットは他の歯を削ったり負担をかけて寿命を短くする懸念がないことです。

ただし支えとなる骨が少ないと治療をお受けになることができません。また外科処置が必要なことと、骨折と同じように骨とくっつくのを待つ期間が必要なため他の治療法より治療期間がかかります。

 

インプラントの種類

インプラントの種類インプラントには多くの種類があり、どれも同じではありません。
骨と早くくっつくため治療期間が短いタイプ、骨の少ないケースに対応できるタイプなど、それぞれ特徴が違います。また前歯と奥歯でも重視するものが変わってきます。

当院では20年程前のストロ-マン社製インプラントから始まり、アンキロス、スプライン、アストラ、スクリューベントを採用してきました。インプラント自体だけでなく治療法も非常に速いテンポで進化している分野です。常に新しい情報を得ながら、症例に最適なインプラントと術式をその都度選択して行っています。

 

前歯と奥歯のインプラントの違い

前歯には奥歯以上に見栄えが大切なだけでなく、元々骨の幅が薄いために骨の位置や量のなどの問題が起きやすい傾向にあります。どこの位置にどの角度でインプラントを入れるのが骨と外見、噛み合わせなどの調和が最も得られるのかを治療前にCT画像を元に治療後を考えることが奥歯以上に求められます。前歯はかみ切る仕事が主ですが、奥歯の仕事は硬いものでも何でも力を入れて噛むことです。そのため前歯より強い力に耐える太く長いインプラントを入れるのが理想です。そのインプラントが入れられるだけの骨の量が前歯より必要になります。

しかし奥歯のあごの骨の中が空洞で骨がない場所や、骨の中に太い神経と血管が通っていてインプラントを入れられない場所もあり前歯にない制限があります。また前歯より悪くなっても放置されていることが多く、その分骨が少なくなっている場合もあります。

骨が少ない場合には

歯と同じようにインプラントは骨という固いものに支えられているため、なんでも噛むことができます。その裏返しで骨の量がインプラント治療の可否、寿命や丈夫さに関わってきます。歯をなくされた理由や歯を失くされた年数、入れ歯の装着、元々骨が少ないなどによって骨が痩せていることがあります。

インプラントGBR以前はインプラントをあきらめるしかなかったこうした場合でも近年骨を増やす手術法や材料が開発され、おかげで多くの方々がインプラントを受けられるようになっています。骨を増やすにはいろいろな方法がありますが、その代表的な治療法が図の矢印の黄色い部分の骨再生誘導法(GBR)、骨の幅を広げるリッジエキスパンション、上あごの奥歯部分にある上顎洞という空洞に骨を造るソケットリフト、サイナスリフト(ラテラルアプローチ)などです。

また歯を抜くと骨が急速に痩せるため、それを防ぐために抜いた場所の骨の穴に骨補填材を入れるソケットプリザベイションがあります。そのためには場当たり的でなく抜歯前に全体の計画を立てて治療法を決定しておく必要があります。
またこのような場合には、インプラント表面に骨と早期にくっつきやすいハイドロキシアパタイトを加工したインプラントの方がチタン製のインプラントより成功率の面でも有利です。

インプラントの成功率

成功率は一般的に95~98%といわれています。逆から見ると残りの2~5%は失敗と思われがちですが、人事を尽くしてもインプラントの術後感染や骨の状態、口の中の環境、かみ合わせや癖などの条件が劣るケースにおいては現代の医療では不成功が少数割合出現することを避けようがない事実があります。この数字をどう捉えるかは皆様のお考えに委ねたいと思います。

インプラントの寿命

十人十色という言葉があるように人の体は二つとして同じものがない上に、毎日のお手入れ状態や食いしばりなどのインプラントにかける負担度合いも異なっています。そのため明確な寿命というものは存在しません。
しかし治療前に「どれくらいもつのか?」というご質問をよく頂きます。その時には「条件がよければ統計上は10年以上もっていらっしゃる方が大半です」とお答えしております。

当院での実績は記憶の範囲内ではありますが骨とくっつかず脱落したインプラントは20年余りの期間で数百本中数本あります。先にお話しした成功率の数字を若干上回ってはいますが100%でないことはご承知おきください。その数本は再治療で現在も機能しております。

当院では歯ブラシなどで十分な清掃ができない方や治療後に定期的な検診とメンテナンスをお受けになられない方には、寿命が短くなる懸念があるためインプラントをお勧めしておりません。このようなハードルを設けていることで高い生存率を維持できていると考えています。

インプラントと痛み

男女を問わずご相談段階で最も多く頂くご質問が「インプラントは痛いのですか?」というご不安です。歯の治療が苦手な方が多い中でインプラント手術となれば余計に不安がつのることだと思います。ですがご安心ください。

当院では実際は思われていたほどでないことに驚かれる方が多いのが実情です。痛みに対する感受性は人様々ですし、痛みを数字で表すこともできませんので過去にインプラント治療をお受けになった方の感想でご説明いたします。

当院では術後の食事の不便を考えて、ご希望のない限り左右の手術を同時にしないようにしています。手術した側では噛むことができないためです。最初の片方の手術後に、次回の手術が中止になったことが一度もないことからも、想像されるような大変さがないことがお分かりいただけると思います。
術後アンケートからも「思っていたほど痛くなかった」「大変だと思っていたが、これならもっと早くすればよかった」など、いい意味でご期待を裏切る結果を頂いておりますのでご安心ください。

当院では衛生管理の徹底と術前・術後の感染管理や東洋医学の併用など、お困りを最小限にする治療を行っております。この痛みに関する誤解のために、口の中の快適さと豊かな食生活を捨ててしまうのはもったいないと思います。

インプラントは危険?

インプラントで失った歯を取り戻し快適な食生活をお送りになられていらっしゃる方が多い中で、一部報道からは悪いニュースも流れてきます。当院ではそうした事が起こったことがないので報道内容しかわかりませんが、万物につきもののリスクではなく本来なされるべきものがなされていない不備が原因のようです。

現在のインプラント治療はシステム化されており、基本を忠実に守りさえすれば安全や高い成功率を得られるようになっています。世の中全体が低価格化傾向にありますが、基本を守るためのコストは削るべきではないと私は考えています。
また術前の正確な診断と計画や清潔な治療環境、確認を怠らない注意深さ、旧来の2次元レントゲンでなく3次元CTを用いた院内での治療中の確認など、どれを欠いても基本から逸脱してしまいます。
外部からは見えない部分で地道なことの繰り返しですが、守り続けていくことが長い目で信頼を得られる近道ではないかと考えております。

インプラントに関してよく頂くご質問

インプラントができない場合があるのはどうしてですか。また20代でもできますか?
インプラント治療は痛いイメージがありますが、治療は大変ですか?

当院の考え方

歯のありがたさ

家族最初の永久歯は6歳頃に生えてきます。家族であれ他の誰よりも長く一緒に付き合い、今までの長い人生で色々なことがありましたが、一緒に乗り越えてきた人生のパートナーでした。おいしい、旨いと感動をくれ、子供から大人に成長させてくれ、生きるエネルギーを生んでくれました。
これだけお世話になった歯にどういう扱いや感謝をされてこられたでしょうか。

この歴史を持つ歯に代わるものは残念ながらこの世にはありません。
現在は過去の結果であり現在の結果が将来ですから、今どうするかが非常に大切になってきます。

当院がお届けしたいのはインプラントではありません

当院ではできるだけ多くの方々にインプラントを受けて頂きたいとは考えておりません。受診を無条件で容易にしてしまうと感染などで長期間維持し続けることができず、結果的にその方のためにならないと思うからです。それは歯をなくされた原因をお持ちの方に何も変えずに歯より弱いインプラントを入れても長持ちしないと思うからです。ですから無料などの目を引くキャッチフレーズや保証などで垣根を低くすることはしておりません。

歯のありがたさにお気づきになり、これからは歯を大切にしていこうと思っておられる方の、日々の食生活と歯のことを忘れるほど快適な生活を末永く支えて参りたいと考えております。歯を失くしたからインプラントと容易に考えてしまうと、今度は次の歯が犠牲になったり、せっかくのインプラントが長持ちしないで長期的な視点ではどんどん歯を失くされていく姿を長年見てきたからです。

私達がお届けしたいのはインプラントではありません。インプラントは手段であり目的ではないからです。お届けしたいのはその先の豊かな食生活や快適な日々の暮らしです。

どうしてインプラント治療を始めたか

私は長年入れ歯治療を得意としてきました。多くの先輩方が入れ歯を苦手としている姿に生来の負けん気基質が燃えたこともありますが、基本的に食べること=生きることですから、何とかして少しでもいい食生活を送れる手助けをしてみたいと思ったのが原点です。

入れ歯治療は奥が深く学んでも学んでもまだまだ先がありますが、同時に入れ歯の構造上の限界を知ることにもなりました。求められるものがその限界点未満の方は入れ歯で問題はありませんが、そうでない方にはインプラントの助けを借りる、これが基本的な私の考え方です。

何でもかんでもインプラントではなく、求められるものを手に入れるために手段として何が最も適しているのか、どんな生活をお送りになられたいのかで治療手段をご相談しながら決めていくプロセスが大切だと考えています。

当院からのご提案

歯を失くした生活

歯をなくされた方から、昔と食生活が変わってしまった。
食べる楽しみがなくなってしまった。
食べることを考えると、出掛けて食事をすることがおっくうに感じてしまう。
そして入れ歯が合わない、よく噛めない、入れ歯の異物感が嫌、入れ歯がうっとうしく感じる、入れ歯が目立って嫌だなど人様々な入れ歯に関するご不満を耳にします。

生きることは食べることです。
その食べることに苦痛を感じては生きる楽しみが半減してしまいます。もう一度昔の自分の歯を取り戻したい。その思いにお答えできるのがインプラントです。

こんな毎日が手に入ります

入れ歯で噛むと痛かったり外れる心配や異物感と無縁な毎日をこれから先は送ることができます。
ブリッジで歯を削ったり他の歯に負担をかけて歯の寿命の心配をする必要もありません。
他の歯も年齢を重ねてきています。歯に無理をさせないこと、すなわち歯の寿命をインプラントで手に入れることができる、それが最大のメリットだと私は考えています。

まるでご自分の歯がよみがえったかのような感覚で、硬い物でもなんでも自由に食べることができます。噛めることで食べる楽しみが戻り、食生活だけでなく生活そのものまで元気になったと伺ったことがあります。食べる自由が手に入るのがインプラントです。

歯が蘇った生活を想像してみてください


外食や結婚式で食べ物を選ばず人と同じものを自由に食べていらっしゃる状況をご想像してみてください。
人前で口元を気にしないで堂々とお口を開けられるシーンを頭の中で描いてみてください。

お出かけがおっくうでなくなることでしょう。インプラントなら実現できます。
今の不満から解放され、歯を失ったことを忘れるほど快適なインプラントで食べる楽しみをぜひもう一度味わってみてください。

 

治療の流れ

STEP1 カウンセリング

現在のお困り内容とそれをどう解決されたいかなどをお伺いします。
お悩みを解決できるいくつかの治療選択肢のご案内と、それぞれの特徴やメリット・デメリットなどをご説明いたします。

STEP2 検査・治療計画

CT画像他の歯の状況を把握するために歯周病検査やレントゲン撮影、お口の中の写真撮影、かみ合わせの検査、CT撮影用の専用マウスピース作成のための歯型をお取りします。
マススピースを入れた状態でCT撮影を行い、今までの検査と共に診断と治療計画をお立てし、リスクと共に治療計画のご説明を行います。

STEP3 一次手術


インプラントを骨の中に埋め込む手術を行います。骨と結合するまで最短2か月から6ヵ月ほど待ちます。
この期間は骨を造る治療の有無や骨の質などによって変わってきます。
前歯など審美性が求められる場所は、症例によって仮歯をお入れできることもあります。

STEP4 二次手術


インプラントが骨と結合した後に歯肉を切開して歯肉の下にもぐっているインプラントを露出させ、その上に土台と仮歯を装着します。主に下あごで骨造りが必要なくインプラントが骨でしっかり支えられているケースでは省略できることがあります。

STEP5人工歯の装着

インプラント術式3
他の歯や口元と調和のとれた人工の歯をかみ合わせを調整後装着して治療が完了します。

STEP6メンテナンス

治療が完了すると末永くインプラントを機能させ続けるために、クリーニングやかみ合わせのチェックなどを定期的に行うメンテナンスに入ります。未然にトラブルを発見するだけでなく悪くしないことが目的で、インプラントだけでなく天然の歯と長く付き合っていくために不可欠です。

インプラント費用(価格)

当院では診断・計画費、インプラント手術費、造骨治療費(GBR等)、2次手術費、土台の費用、仮歯の費用、最終的な人工の歯の費用などに細分化しています。インプラント手術費:¥208,340、GBR造骨治療費:¥58,100 など

症例毎に実施が必要な項目が違うため治療費総額が変わってきますので、治療計画を立てる時に個別にご説明をさせていただいております。前歯と奥歯の治療費の違いはございません。
症例により変わってきますが、概算で1本で40万円前後とお考え下さい。

ブリッジなど他の治療選択肢のメリット・デメリットと一緒に比較されてご検討いただけるようにご提案をさせていただいております。

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