30代女性「口の中の銀歯を期間をかけて白い歯にしたい」7年かけて銀歯をセラミックに入れ替えた症例

2024.08.05

治療前

来院当初の上顎の状態です。

ご来院のきっかけは右下奥歯に冷たいものがしみることでした。

右下奥歯に虫歯が確認できます。白く写っている部分は銀歯で、左上にはプラスチックが入っています。歯周病の問題はなく虫歯の治療が主となります。

治療後

銀歯の下や周囲から虫歯が見つかったことや銀歯の見た目を改善されたいお考えから、全ての銀歯を外して白い歯に入れ替えたいとのご希望でした。

短い治療期間と途中検診等の中断期間をはさんで合計約7年後の状態です。最初の歯の治療はこの時点で7年が経過しています。

その他

7年間の治療からさらに3年が経過した上顎の状態です。お茶などの色素を多く含んだ飲料を多く摂取されるため、セメント部分に着色が目立ちますが、いい状態を維持されておられます。

最初に治療された右下の奥歯は治療後10年が経過していますが、維持できています。

レントゲンでも特段の異常はなく、今後も定期検診とメンテナンスでサポートさせて頂くつもりです。

年代と性別 30代・女性
はじめのご相談内容 最初の受診のきっかけは右下奥歯に冷たいものがしみることでした。
診断結果 以前に虫歯をプラスチックで治療された右下第二大臼歯(右下7番)に虫歯により歯に穴が開いており、しみるのはその部分の虫歯が原因でした。
奥歯は長年硬いものでも噛み砕く強い力に耐えなくてはなりませんので、虫歯治療後には歯にあいた穴を銀歯など強度的に強くする必要があります。
行った治療内容 以前にこの歯の治療に際してプラスチックを選択されたのは銀歯が目立って嫌だったとのお話しでした。
今回の虫歯治療後に詰める材質のご説明で、強度は強いが見栄えの悪い銀歯、自己負担にはなりますが金合金、ご希望の白い歯であるセラミックをそれぞれの特徴やメリット・デメリットを含めてご紹介いたしました。
その結果セラミックを選択され、右下6・7番にセラミックの詰め物(e-Maxインレー)をお入れしました。

その半年後に右上第二大臼歯(右上7番)の銀歯が取れてお見えになられました。当初のレントゲンに写るほど大きな虫歯ではありませんでしたが、銀歯の下から初期の虫歯が見つかりました。
虫歯治療後には右下奥歯と同じセラミックの詰め物をご希望になり処置を行いました。

その後は定期検診を挟んで数年間は異常がない状態でしたが、最初から3年後に今度は右上6番の銀歯と歯の境目に黒ずみが見つかり、ご希望により銀歯を外すと内部に初期の虫歯があり、ご希望で同様にセラミックで治療を行いました。
右側の奥歯8本の内4本に虫歯があった経緯から期間をかけてでも銀歯をセラミックに入れ替えていきたいとのご希望がありました。
最初にお見えになられた時から7年の期間に少しずつ13本の銀歯をセラミックに入れ替えていきました。(治療後の画像)
このケースのおおよその治療期間 短い治療期間と途中検診等の中断期間をはさんで合計約7年間
おおよその費用 1,330,270円(仮歯を含む13本)
現在の様子 当初のお困りであったしみる症状はその歯の治療後にはなくなり、治療後も食生活や日常の問題はみられません。
途中のお休み期間を挟みましたが、足掛け7年間に渡って当初にお気持ちを維持された結果現在の状態にたどり着くことができました。ご本人の強い意志と根気の賜物だと考えています。
現時点では左上7番には唯一銀歯が残っていますが、お口の中から大半の銀歯がなくなり口の中が明るくなったことと、いくつもの銀歯の下から虫歯が見つかったことから治療は有意義であったと考えています。
治療のリスク ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります
・装着に際し、天然歯を削る必要があります
クリニックより 千里の道も一歩からと申しますが、この方の現在も最初の1本の治療から始まっています。
長いものは10年間、短いものでは3年間の経過を見させていただいております。
今後も定期健診とメンテナンスでご一緒に維持して参りたいと考えています。
詰め物や被せ物の詳細は下記をご覧ください。
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