歯の色が悪い時に最初にやるべきこととは(ホワイトニングとクリーニングの違い)
歯の色が暗い、歯が汚れて見える、歯を白くしたい、こうした歯の色調の改善にはクリーニング、ホワイトニング、人工の歯があります。
どの治療法が最適なのか、費用(値段)や保険適用の有無、またその治療効果、どれくらい時間がかかるのか、など色々なご質問を頂きます。
歯の状況によってお答えが異なるため、歯の状況に分けてお話ししたいと思います。
そのためには現状と歯の変色原因を調べることが最初の一歩になります。
変色箇所と原因を調べてみましょう
歯の黄ばみ、茶渋やヤニなどの着色、歯の神経が死んで歯全体が変色している、など何が変色原因になっているか、またその程度で最適な治療法が変ります。例えば歯の表面についた着色はクリーニング、加齢などによる歯の黄ばみはホワイトニング、神経が死んで歯が変色している場合はブリーチング(ウォーキングブリーチ)で白い歯を取り戻すことができます。
どうして同じような歯の変色なのに治療法が違ってくるのでしょうか。
それは変色の原因が歯のどこにあるかなのです。
歯の表面の茶渋やヤニなどの着色を取り除いて汚れる前の歯の色調を取り戻すのはクリーニング
歯の内部の歯質の変色(加齢による黄ばみなど)を歯の表側から漂白することで白い歯を取り戻すのはホワイトニング
歯の深部の歯質の変色(神経が死んだなど)を歯の内側(神経があった管)から歯を漂白して白い歯を取り戻すのはブリーチング
このように歯の変色原因と変色場所によって治療法が変ってきます。
すなわち歯の内部や深部の変色しているのに、コマーシャルで歯が白くなるといっている歯磨きペーストで歯の表面をいくら磨いても白い歯にはならないのです。
変色原因を下の記事でご確認ください。
歯の色が悪い原因と対処法
歯を白くしたい・汚れを取りたい
原因がわかったらそれを解消するために以降の該当する治療をご覧ください。
ホワイトニング
加齢による歯の黄ばみなど、歯の内部の変色を改善する治療です。
若い時には今よりもっと歯が白かった記憶がある方は確実に元通りの白い歯にすることができます。
歯の表面にホワイトニングジェルという漂白作用のある薬剤を塗り歯を漂白して白くする治療です。
ホワイトニングにもホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの2種類があります。
ホームホワイトニングは歯型を取り専用のマウスピースを作製し、その中にホワイトニングジェルを入れて歯に装着します。
数時間以上の装着が必要なため多くは寝ている間に行うことが一般的です。
オフィスホワイトニングは院内で1時間かけて歯の表面にオフィスホワイトニング専用のホワイトニングジェルを塗り、光をかけて薬剤を活性化して歯を漂白します。
これを1回~数回行いご希望の色合いまで漂白するものです。
ホームホワイトニング、オフィスホワイトニングには効果や白さの継続性、手軽さなどの違いと特徴があり、ご自身のライフスタイルやご希望により選択されるといいでしょう。
その違いや特徴の詳細は関連記事をご覧ください。
後でお話しするクリーニングで歯の汚れを取った後にホワイトニングをされることをお勧めいたします。
費用(値段)は審美に属するため保険適用にはならず自己負担になります。
ホワイトニング関連記事:
ホワイトニングとは
ホワイトニングについて知りたい(費用・効果・時間など)
治療効果や治療期間は下記の実際の症例をご覧ください。治療前後の変化がお分かりいただけます。
・30代男性「前歯が黄ばんでいるので白くしたい」ホームホワイトニングで歯を白くした症例
・20代女性「歯が黄色いので歯を白くしたい」ホワイトニングで歯を白くした症例
・40代女性「歯の黄ばみがきになる。歯を白くしたい」ホワイトニングで白い歯を取り戻した症例
・40代女性「奥歯に穴が開いた。歯を白くしたい」ホームホワイトニング後にセラミックを詰めた症例
ブリーチング(ウォーキングブリーチ)
歯の神経がなくなったことによる歯の内部変色を改善する治療です。
神経が死んだため内部の歯質が茶褐色に変色し、その色調が歯の表面にまで届いている状態です。
変色が歯の内部から起こっているため歯の表面のクリーニングでは改善できず、また歯の表面から行うホワイトニングでも十分な改善が得られません。
そのため歯の内部から漂白剤で変色を改善する必要があり、その治療をブリーチング(ウォーキングブリーチ)と呼んでいます。
費用は審美に属するため保険適用にはならず自己負担になります。
関連記事とよくある質問:
歯を内部から白くするウォーキングブリーチとは
神経が死んだ歯はホワイトニングできますか?また周りの歯も一緒にホワイトニングしたいのですが、神経が死んだ歯と周りの歯を同じ白さに合わせられますか?
ブリーチング(ウォーキングブリーチ)の詳細や治療効果や治療期間は下記の実際の症例をご覧ください。
・50代女性「前歯の変色が気になる」ウォーキングブリーチで歯を削らずに白い歯を取り戻した症例
クリーニング
クリーニングは歯の表面についた汚れを取り除く治療で目的別に2種類あります。
保険の範囲内で虫歯や歯周病治療のために行う歯石取り(スケーリング)や治療後に再度歯石等がつきにくくするための歯の表面の研磨(ポリッシング)、
審美に属するため自己負担になりますが、茶渋など着色や汚れを取り除くクリーニング(PMTC)の2つです。
どちらも歯の表面に限定した治療のため、歯の内部や深部の変色は改善できません。
そのため加齢による黄ばみや神経がなくなったため歯全体が変色した場合にはホワイトニングやブリーチングを行う必要があります。
費用に関して審美に属するため保険適用にはならない部分と、歯周病などの治療や予防に関わる一部のクリーニングは保険適用になる部分があります。(関連記事を参照ください)
関連記事:
・クリーニングとは
・クリーニングの種類、費用や頻度について
人工の歯
変色部分や歯が欠けた場合など歯の色調や形を人工の歯で覆って改善する治療法です。
歯を削る必要が出てきますが、ラミネートベニアのように表面を1~2mm少量だけ削る方法もあります。
治療の詳細や種類は関連記事をご覧ください。
・ラミネートベニア
・その他の人工の歯