50代男性「右上奥歯に穴があいている」噛みしめ癖に耐える金合金で治療した症例

2023.12.04

治療前

治療前
画面一番下の右上第二大臼歯(右上7番)に穴が開いているとお見えになられました。
拝見すると白い詰め物が入っていいる手前側の歯質が欠けていました。硬いものが当たったか食いしばりなど強い力によって歯が欠けたものだと判断しました。
このまま放置すれば虫歯になる可能性が高く治療が必要だとご説明しました。

治療後

治療後
お口の中の他の歯には噛みしめ癖等による摩耗が顕著でした。
そうした慢性的な強い力に他の歯との摩耗の調和を取ることがお口全体の噛み合わせを維持することにつながります。
ため手前の歯の治療もご希望になられたため、右上4・5・6・7番の4本の歯の詰め物や被せものを金合金に入れ替えました。色合いは不自然ですが、耐久性、虫歯予防に優れ、銀歯の様に硬過ぎてトラブルの原因になることはありません。

治療6年後

6年後
治療から6年が経過しましたが、治療後の状態を維持できています。

 

年齢と性別 50代・男性
ご相談内容 右上の歯(右上7番)に穴があいているとお見えになられました。(治療前写真)
カウンセリング・診断結果 拝見すると右上7番の白い詰め物と手前の銀歯との間のご自身の歯が欠けており、この欠けを穴があいたように感じておられました。以前から噛みしめや食いしばり癖があるため慢性的な強い噛みしめる力で歯質がかけたと判断しました。
行ったご提案・治療内容 欠けた部分だけに詰め物を入れてもその形から長持ちしないことが予想されるため、現在の詰め物を外し欠けた部分を含む詰め物に変更することが理想です。さらに噛みしめ癖を考えると右上7番に詰めてあるセラミックも欠ける可能性があることから、歯と同じ硬さのためお口全体の摩耗に追随でき、さらに壊れにくく治療精度が高い金合金をご提案しました。

噛みしめや食いしばりでこの歯で起きた現象は他の歯にも起こる可能性があります。また右上の奥歯(右上4・5・6番)に銀歯が入っていますが、治療精度が劣り虫歯や歯周病リスクがあるだけでなく、この方の食いしばり等の強い力により歯より硬い材質のため噛み合う右下の歯を摩耗させることが確実です。一般の方でも起こることがこの癖によりさらに被害が大きくなる、このことをご説明したところ、銀歯を外して歯と同じ硬さの材質に変更して他の歯を守りたいとのご希望がありました。

ご希望に沿って現在の詰め物を外し、歯型を取った後仮歯をお入れしました。その次のご予約で金合金を接着して治療は終了しました。(治療後の写真。右上4・5・6・7番)

治療期間 約2か月
治療回数
費用目安 433,830円(仮歯を含む4本)
術後の経過・現在の様子 欠けてあいた穴も塞がり、ご本人の感覚では噛み合わせがよくなったとお喜びいただけました。食生活や日常生活の問題はみられません。マウスピース(ナイトガード)を作り直し就寝時に装着しておられます。
治療から6年が経過していますが、治療時のいい状態を維持されていらっしゃいます。
治療のリスクについて ・治療中に痛みを伴う場合があります
・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります
・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります
クリニックより 噛みしめなどの癖による被害の軽減のためにマウスピース(ナイトガード)を就寝時にお使いですが、日中はお仕事のため装着することができません。
こうした癖をお持ちの方は夜間だけの問題ではなく、日中も無意識で上下の歯を軽くでも接触させておられる方が多く、知らぬ間に歯の負担をかけておられることがよくあります。上下の歯の軽い接触だけでも歯がしみる、歯が痛む、ヒビが入る、欠ける、割れるなどのトラブルによく遭遇します。

金合金(PGA)など詰め物・被せ物の種類や特徴はこちらをご参照ください。
歯ぎしり・食いしばり・噛みしめ癖について
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